女性版骨太の方針2025、あらゆる分野の政策や統計で性差に考慮を 性差視点の医療教育も
女性活躍の推進に向けた政府の今年の重点方針「女性版骨太の方針2025」が、今月10日にまとまった。
女性が活躍できる環境の整備に向けては、一方の性の視点のみに立脚するのではなく、男女別の影響やニーズを考慮することで男女ともに利益を享受できる施策・製品・サービスが生まれるとの考えから、あらゆる分野の政策や統計において、性差視点を推進することを盛り込んだ。男女の体格・身体の構造・機能の違いなど、性差を適切に考慮した研究・技術開発も促進し、ジェンダードイノベーションの創出も推進する。性差を踏まえた生涯にわたる女性の健康づくりに向け、各大学の医学教育で性差視点を充実化させる検討も進める。
「女性版骨太の方針2025」のうち、健康関連の施策は以下。フェムテックに関する施策はこちら。
■性差を考慮した生涯にわたる健康への支援
- 女性の健康総合センターの性差に関する取組を推進
- フェムテックの推進と更なる利活用
- 女性の出産と産後ケア施策の充実
- 医療保険者のインセンティブ制度を活用した女性の健康課題の解決に資する取組の推進
- 健康増進関連施策における女性の健康課題解決の推進
- 生理の貧困への対応
- 緊急避妊薬の利用に向けた検討
- スポーツ分野における女性の参画・活躍の促進
- 女性医師に対する支援
■仕事と健康課題の両立の支援
- 改正女性活躍推進法の着実な施行、女性の健康上の特性に留意した取組推進
- 健診やセルフチェック、相談事業の活用による女性の健康確保に向けた取組の推進
- 女性の健康課題に取り組む企業の評価制度の活用・促進
- 女性の健康課題に対応する施策の充実に向けた効果検証
- 働く女性の健康を支えるための更なる取組の推進
■仕事と育児・介護の両立の支援
- 長時間労働の是正
- 多様で柔軟な働き方の推進
- フリーランスの就業環境の整備
- 中小企業における柔軟な働き方、ダイバーシティ経営の推進
- 「共働き・共育て」の実現に向けた取組
- 仕事と介護の両立支援の促進
- 外部サービス利用の普及による家事負担の軽減
- キャリア形成と育児等の両立を阻害する要因に関する調査を踏まえた啓発
- 仕事と育児の両立にも資する就学児の居場所づくり
- こども・若者のライフデザイン支援
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