【女性ヘルスケア市場観測】産後ママの“サードプレイス” 続々 、広がる選択肢

女性ヘルスケア市場を日々ウォッチしている編集部が、各社の新商品・サービスから、市場の新たな動きやマーケティングの最新潮流を探るコーナー「女性ヘルスケア市場観測」。

今週の注目は、産後のママ・パパが落ち着いて過ごせる場所づくりや、安心して外出できる環境づくりに取り組む企業の動き。産後ケアの制度整備や利用支援の拡大を背景に、産後の親の外出や休息、社会との接点を支える企業の取り組みが広がっている。鉄道会社や商業施設、小売企業など、異業種企業の参入も相次ぎ、支援の形は急速に多様化。親子が安心して滞在できる空間や、育児の合間に休息できる場所、産後の生活支援サービスにつながる仕組みまでーー。こうした選択肢の広がりからは、産後のウェルビーイングを支える新たな市場機会が垣間見える。産後のママ・パパにとっての“サードプレイス”は、今後さらに多様な形で誕生しそうだ。

産後ママ・パパのサードプレイス、続々

0〜2歳に特化、安心して過ごせる空間「コトトキ」(赤ちゃん本舗)

赤ちゃん本舗は今月17日、親子滞在型空間「CotoToki(コトトキ)」の2号拠点を、ららぽーとEXPOCITY(大阪・吹田)のアカチャンホンポ店内に開設する。従来のマタニティ・ベビー用品の販売に加え、「親子が安心して過ごせる場」の提供へと事業領域を広げる取り組み。2〜6歳向けのキッズスペースが多い中、0〜2歳の親子に特化した点が特徴。休憩・飲食・遊び・ケアを一体化した空間とし、調乳用ウォーターサーバーや授乳・おむつ替えスペースを備えるほか、専門スタッフも常駐する。1号店は昨年2月に、洛北阪急スクエア(京都)のアカチャンホンポ店内にオープンした。1年間の運営で好評を得たことから、本格展開を決めた。今後は、全国にある店舗の付帯施設として順次導入を進めるほか、商業施設内の常設施設としての導入や自治体との連携も視野に入れる。

親子滞在型空間の新モデル『CotoToki(コトトキ)』

【出典】 赤ちゃん本舗

 

駅近ホテルを活用、つらい時に頼れるママの休息拠点(京急×ジョサンシーズ)

産後ケア事業のジョサンシーズと京急電鉄は今月7日〜17日、京急EXホテルみなとみらい横浜(横浜・西)で、ホテルステイ産後ケア事業「ヨリドコロ。」の実証第2弾を実施する。「産後つらくなった時に頼れる、“ちょうどよい”ホテルステイ産後ケア」をコンセプトに、産後の疲労や睡眠不足によるストレスを抱えていたり、「誰かに頼れたら」と感じるママ・パパが安心して休息できる環境を提供する。助産師などの専門スタッフが常駐し、生後0〜12カ月の子どもの託児や授乳・育児相談に対応する。第1弾は今年1月に京急EXイン京急蒲田駅前(東京・太田)で実施し、利用者からは「こんなサービスが欲しかった」といった声が寄せられたという。第2弾では、日帰りプランを新設したほか、必要なケアを選べるセレクトメニューを拡充。利用者ニーズに、より合わせたサービスへと進化させた。

“ちょうどよい”産後ケア施設「ヨリドコロ。」

【出典】Josan-she’s

 

乳幼児連れ旅行を後押し、国内初の認定「ウェルカムベビーのフェリー」(ミキハウス子育て総研)

子育て支援の民間シンクタンクのミキハウス子育て総研は、子育て世帯向け施設などを対象とした認定事業の対象を、フェリーにも拡大。「ウェルカムベビーのフェリー」を開始した。第1号は、商船三井さんふらわあ(大阪―別府航路)を認定。船内の安全対策や授乳室、ベビーケアルーム、キッズルーム、子ども向け食事メニューの有無など、独自の50項目の基準に基づいて評価した。これまで展開してきた「ウェルカムベビーのお宿」や「ウェルカムファミリーの自治体」に続く新たな認定制度で、乳幼児連れ旅行の選択肢拡大を図る。移動時間そのものを楽しめる環境整備を通じて、子育て世帯の旅行需要の喚起につなげる。

「ウェルカムベビーのフェリー」

【出典】ミキハウス子育て総研

 

搾乳もできる授乳室、全国4000施設規模へ 授乳中の外出を支える環境づくり(ひまわりの会)

NPO法人ひまわりの会は、国土交通省との連携を強化し、「搾乳もできますステッカー」の普及を進める。授乳室を搾乳にも利用できることを示すもので、現在は高速道路のサービスエリアや空港、鉄道施設など、全国約2000施設で掲示されている。今後は約4000施設規模への拡大を目指す。授乳中の外出で、「赤ちゃんを連れていないと授乳室を利用しづらい」「搾乳利用が可能かわからない」といった不安に対応する。今後は観光施設や宿泊施設、地方の交通拠点などにも展開を広げ、妊産婦や子育て家庭が安心して外出できる環境整備を進める。

ひまわりの会、国土交通省と「搾乳もできますステッカー」の普及で連携強化

【出典】ひまわりの会(「搾乳もできますステッカー」の普及拡大について意見交換をする、ひまわりの会、日本産婦人科医会、日本小児科医会、国土交通省の関係者)

 

「がんばれ」より「休んでね」を贈る、生活支援ギフト(teamAid)

子育て家庭向け支援サービスを手掛けるteamAidが、家事代行やベビーシッター、産後ケア、一時預かり、宅配食などを選んで贈れる体験型カタログギフトのサービス「timeAid(タイムエイド)」を開始した。従来の出産祝いでは、ベビー用品や育児グッズなど“モノ”を贈ることが一般的だが、同サービスは「生活支援」を新たな選択肢として提案する。ギフトを受け取ったママ・パパは、自身の状況やタイミングに応じて必要なサービスを選択できる。支援を受けたいと思っていても、自ら利用を申し込みにくい家庭が、ギフトをきっかけに産後ケアや地域の生活支援サービスにつながる仕組みとして展開する。

体験型カタログギフト「timeAid」ローンチ

【出典】teamAid

 

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