スマートシティに期待する分野、最多は「医療・ヘルスケア」

デジタル技術の活用で、人々の利便性・快適性向上を図る都市「スマートシティ」。生活者の認知や期待度はどれくらいなのか?モビリティの研究・調査を行うKPMGモビリティ研究所が、スマートシティに関する住民の認知度や期待度などの意識調査をまとめたレポートを公開した主要5都市(東京23区、大阪市、名古屋市、札幌市、福岡市)の18歳以上の約2,600人の住民に、スマートシティにおける「交通機関・モビリティ」「教育・将来の労働力の育成」「住環境」「医療サービス」「エネルギー・資源」「テクノロジー」の 6分野について意識調査を実施したもので、今回で3回目の発表(スマートシティ2024年版 わが国の主要5都市における意識調査~住みやすい街づくりのためにできること」2024.12)

スマートシティの認知度は6割も、よくわかっていない人が多数

「スマートシティ」を聞いたことがあるか尋ねたところ、「聞いたことがある」は5都市全体で57.8%に登ったものの、内容まで知っていたのは13.9%にとどまった。なんとなく聞いたことはあるが、よくわからない言葉と認識している人がマジョリティのようだ。まだ広く浸透していないことがわかった。

スマートシティの認知度

【出典】KPMGモビリティ研究所

 

 

スマートシティに期待する分野、最多は「医療・ヘルスケア」

スマートシティに期待する分野を聞いた質問では、最多が「医療・ヘルスケア(54.4%)」で半数を超えた(複数回答)

スマートシティに期待する分野

【出典】KPMGモビリティ研究所

 

地域別で見ると、東京以外の全てで最多は「医療・ヘルスケア」。唯一、東京は最多が「防犯・安心」で、トップ3は「防犯・安心(56.8%)」「医療・ヘルスケア(56.2%)」「防災・減災(56.2%)」。大都市ならではの不安を反映した結果となった。

【出典】KPMGモビリティ研究所

 

 

生活の豊さにつながるサービス、医療・ヘルスケア・介護関連が上位に

続いて、スマートシティにおける「生活の豊かさにつながるサービス」を聞いたところ、防犯、防災、医療・ヘルスケア、行政事務の領域のサービスが上位にランクイン(複数回答)。全体で最多は「AI 防犯カメラ」で半数に上った。医療・ヘルスケア・介護関連で最多は「歩数に応じた健康ポイント付与」で、37.6%だった。昨今のポイ活人気によるお得感の実感から、一定の評価をしているようだ。

■豊かな生活につながると思う医療・ヘルスケア・介護サービス
・4位:歩数に応じた健康ポイント付与(37.6%)
・8位:オンライン医療(31.9%)
・9位:個人の健康・生活データに基づく自分向けの疾病予防などのサービス提供(31.4%)
・12位:介護ロボット(28.6%)
・17位:アプリを活用した健康増進プログラム(24.1%)
・21位:被介護者が住む自宅の照明や温度の自動調節、遠隔操作(21.1%)
・24位:ライフログを用いた高齢者見守り(19.5%)
・25位:転倒検知システム(18.4%)

一方で、「電動キックボード」や「MaaS」といったモビリティサービスは低く5%だった。都市部では交通の不便を感じづらいこと、また、利用経験のある人がまだ限られれていることが理由と考えられれる。

 

【出典】KPMGモビリティ研究所

 

 

 

 

 

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