デジタル化を期待する分野は「健康・医療」 女性より男性、若年層より高齢層に顕著
行政サービスや教育、スポーツ、健康・医療など、社会のあらゆる場面でデジタル化が進められているが、生活者が特に期待を寄せている分野とは?電通総研が「クオリティ・オブ・ソサエティ指標2024」の調査で明らかにした。
調査は今年6月に18〜79歳の男女12,000人を対象に実施。「人々の意識の変化がどのような社会を形づくっていくのか」を捉えるための定量調査で、2019年から毎年発表しているもの。社会におけるデジタル化についても調べており、「どの分野でデジタル化が進むことを期待しているか?」と聞いたところ(3つまで選択)、全体でトップ3は「1位:行政サービス(44.8%)」「2位:住民サービス(31.1%)」「3位:健康・医療(26.1%)」だった。
「健康・医療」におけるデジタル化の期待度は、男女別では女性27.5%・男性24.6%で女性の方が高く、男女計の年代別では、健康度が高い若年層ほど期待度は低く、反対に健康度が低い高齢層ほど期待度は高かった。
- 18〜29歳…17.7%
- 30代…19.8%
- 40代…22.4%
- 50代…26.1%
- 60代…33.7%
- 70代…35.9%
他、男性より女性の期待度が高かった分野は、「社会福祉(女性15.1%・男性10.8%)」「防災(女性19.3%・男性13.0%)」「子育て(女性8.8%・男性5.0%)」。若年層より高齢層の期待度が高いのは、「行政サービス」「住民サービス」「社会福祉」「交通」などだった。
女性が男性より「健康・医療」「社会福祉」「防災」「子育て」の分野で期待度が高いのは、男性より女性の方が一般的にヘルスリテラシーが高いことや、自分自身や家族の健康管理を担う場面が多いことが背景にありそうだ。一方で、高齢層が若年層より「行政サービス」「交通」などで期待度が高いのは、身体機能の低下による移動不便などからデジタル化を望んでいると考えられる。高齢層のデジタルリテラシーは若年層と比べると低いことが各所の調査でもわかっているが、暮らしや健康・命に関わる分野においては、高齢層の方がニーズは強いようだ。
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