自分が要介護になったら誰に面倒見てほしい?最多は「介護施設の職員」で6割

単身世帯の増加や核家族化、共働き世帯の増加に加え、介護の担い手が「家族」から「社会」へと移行するなか、人々の介護意識にも変化が生まれている。民間調査で顕著な傾向が見られた(調査実施:AlbaLink)

自分が要介護になったら面倒を見てほしい人は?

調査は、30〜60代以上の女性360人と男性140人に実施。「もし自分が介護される立場になったら、誰に面倒をみてほしいと思うか?」と聞いたところ、最多は「介護施設の職員」で6割に上った。2位は「自分でなんとかしたい(27.6%)」で、家族にはできるだけ負担をかけたくないという気持ちが読み取れる結果となった。

老後の面倒は誰にみてほしいかに関する意識調査

【出典】AlbaLink

 

「介護施設の職員」と回答した人に理由を尋ねたところ、「気が楽」「家族のサポートでは限界」「独身なので身内に頼めない」などの声が上がった。

  • 他人のほうが遠慮しないで、気が楽だと思う(30代 女性)
  • 義母の介護を目の当たりにしました。認知症とパーキンソンを併発したため、やはり家族によるサポートでは限界がありました。知識・経験のあるプロにお任せした結果、安心を得られ負担も軽減されました(40代 女性)
  • 独身なので、身内や親戚に頼むことはできないと考えています。一定の年齢になったら、介護状態になることも考慮して有料老人ホームへの入居も考えなければと思っています(50代 男性)

「自分でなんとかしたい」と回答した人からも、同様の声が聞かれた。

  • 独身なので頼れる親族がいない(30代 女性)
  • 単純に迷惑になるため、自分でどうにか対処したいからです(40代 男性)
  • 人に自分の惨めな姿を晒したくないから(60代以上 男性)

 

要介護になったときに世話になりたくない人は?

続いて「介護が必要になったときに世話になりたくない相手」を聞いたところ、1位は「子ども」で4割超えとなり、2位は「配偶者(27.0%)」だった。

老後の面倒は誰にみてほしいかに関する意識調査

【出典】AlbaLink

 

身近な人に介護されるのは避けたいという意識が強く、自由回答では次の声が寄せられた。

  • 娘には自分の幸せを優先してほしいので、私のことで面倒をかけたくないと強く思います(40代 女性)
  • 子どもには世話になりたくない。親の弱った姿は見せたくない(30代 男性)
  • とくに「子どもの配偶者」には世話になりたくない。罪悪感がある(60代以上 男性)
  • 老々介護になってしまうだろうし、無理をしてしまって思いつめる気質なので、負担をかけたくないです(30代 女性)
  • 世話になるにしても、知識も技術もあるプロに頼みたい(30代 女性)

 

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