【Weekly News】医療・介護・創薬を重点領域に「バーティカルAI戦略」、女性・子どもの健康2030戦略公表 ほか
女性ヘルスケア市場を日々ウォッチしている編集部が、今押さえておきたいニュースを厳選して紹介する週間ハイライト「Weekly News」。今週からの仕事に役立つ政策動向や業界の動きなどを、まとめてチェック!Weekly Newsを受け取りたい方は、週1回配信のニュースレターをご登録ください。
目次
Weekly News 7選
政府、医療・介護・創薬でバーティカルAI推進 重点19分野に
政府は10日、AI基本計画の改定に合わせ、バーティカルAI(領域特化型AI)の領域別戦略の中間取りまとめを公表した。「医療・介護・福祉」と「創薬」を重点19分野に位置付け、看護・介護記録の作成支援や多剤服用対策のほか、AI創薬や自律ラボ、治験プロセスの高度化などを2030年に向けて推進する。人手不足の解消や業務効率化に加え、創薬プロセスの迅速化や革新的な医薬品開発も目指す。今後、制度改革や官民投資を通じてヘルスケア分野でAI導入を加速させる方針で、医療・介護・製薬関連企業ではAIを前提としたサービス開発や業務改革が一段と進みそうだ。
「女性の健康」「学び直し」など重点施策を整理、男女共同参画白書
内閣府は今月、女性活躍や男女共同参画の現状、政府の施策などをまとめた「令和8年版 男女共同参画白書」を公表した。5年ごとに改定される男女共同参画基本計画について、今年3月に策定した第6次計画の内容を初めて反映した白書で、女性特有の健康や仕事との両立支援、女性の意思決定への参画拡大、女性が活躍し暮らしやすい地域づくりなどの重点施策を示した。女性の健康では、生涯を通じた健康支援のほか、月経、妊娠・出産、更年期などライフステージに応じた支援や、健康と仕事の両立支援を盛り込んだ。また、AIをはじめとするテクノロジーの進展を踏まえ、研究開発やイノベーションへの女性参画の拡大、性差を考慮した研究(ジェンダード・イノベーション)の推進、安全・安心なデジタル環境の整備なども重点項目に位置付けた。
PMNCH、女性・子ども・青少年の健康「2026~2030年戦略」公表
PMNCH(母子・新生児・子どもの健康のためのパートナーシップ)は今月、女性・子ども・青少年の健康に関する新たな戦略「2026~2030年戦略」を公表した。PMNCHは女性・子ども・青少年の健康推進を目的とした、WHOが事務局を務める国際パートナーシップで、政府や国際機関、学術機関、市民団体など130カ国1500以上の機関・団体が参加している。新戦略では、紛争や気候変動、国際援助の縮小に加え、性と生殖に関する健康と権利(SRHR)への資金縮小や権利を巡る反発などを背景に、2030年までの重点方針を示した。重点分野には、①妊産婦死亡や乳幼児死亡の削減をはじめとする女性・子ども・青少年の健康に関する国際的な保健目標の達成、②青少年の健康とウェルビーイングの向上、③SRHRの保護・推進を掲げた。あわせて、各国政府の説明責任の強化や、グローバル・サウスや若者の政策決定への参画拡大、デジタルヘルスやAIの活用促進、エビデンスに基づく政策提言、多分野連携の強化などを進める方針を示している。
高知県×日本ウィメンズヘルスケア協会、女性の健康づくり推進で連携協定 健康寿命延伸目指す
高知県は9日、一般社団法人日本ウィメンズヘルスケア協会と、女性の健康づくりの推進に向けた連携協定を締結した。県は「第5期日本一の健康長寿県構想」の柱の一つである「健康寿命の延伸」に向け、今年度から新たに「女性の健康づくり」に取り組む方針で、連携協定はその一環。協会の専門的な知見を活用し、県民や企業、自治体、医療従事者への普及啓発、人材育成、調査・分析、優良事例の研究、県施策の効果検証などで連携し、女性の健康づくりを推進する。
食品通販市場、2025年度に初の5兆円突破へ 日常利用の定着で安定成長
矢野経済研究所が、2025年度の国内食品通販市場規模が小売金額ベースで前年度比3.3%増の5兆74億円となり、初めて5兆円を突破する見込みだと発表した。コロナ禍を契機に拡大した食品通販は、特需が一巡した後も日常的な購買手段として定着。物価高や節約志向が続く中、保存性やコストパフォーマンスに優れた商品、冷凍食品などへの需要が底堅く推移したほか、米不足や価格高騰を背景に米の通販市場も拡大した。業態別では、2024年度に市場の44.3%を占めた「ショッピングモール」が、価格比較のしやすさやポイント・クーポン施策を強みに市場拡大をけん引。一方、「生協」や「自然派食品通販・宅配」は利用者数の伸び悩みや割高感が重しとなり、「ネットスーパー」は成長の一巡や事業採算性の見直しを背景に転換期を迎えている。今後は、既存利用者の購買頻度や購入単価の向上に加え、地域性のある食品やギフトなど非日常需要を取り込めるかが市場成長の鍵になるとしている。
「インフルエンサー発信の情報を信頼」女性2割、一般レビューの半数以下 消費者意識調査
消費者庁は今月、「令和7年度消費者意識基本調査」の結果を公表した。消費生活における意識や行動を把握する年次調査で、食品やサービスの安全性、インターネット通販やサブスクリプションの利用・トラブル、AIの利用状況、有名人・インフルエンサーなど第三者が発信する情報への意識などを調査した。女性では、有名人やインフルエンサーによる投稿やレビュー記事を「信頼している」と回答した割合は20.6%だったのに対し、一般人によるレビュー・口コミは42.4%、企業が発信する情報は35.1%だった。一方、「信頼していない」はインフルエンサーが61.2%で最も高く、企業(47.9%)、一般人レビュー(41.8%)を上回り、第三者情報の中でも一般消費者による口コミへの信頼が相対的に高い傾向がみられた。
ジョイセフ、国連「健康の権利」特別報告者を招き包括的性教育を議論 460人が参加
ジョイセフは7〜9日、国連「健康の権利(The right to health)」特別報告者のトラレン・モフォケン医師を招き、「健康の権利」「性と生殖に関する健康と権利(SRHR)」「包括的性教育」をテーマとした3日間のイベントを開催。延べ470人が参加した。最終日の報道関係者向け勉強会では、「日本が性教育後進国から脱却するためには」をテーマに、モフォケン氏と法学者の谷口真由美氏が、世界の潮流や国際的な視点を踏まえ、日本の性教育の現状や人権教育としての包括的性教育の役割などを議論した。モフォケン氏は、SRHRを社会に浸透させるには「人権の文脈で語ることが重要」と強調し、メディアや企業など情報発信に携わる側にも、人権への正しい理解に基づく発信が求められると訴えた。

【撮影】編集部(SRHRについて対談するモフォケン氏<左>と谷口真由美氏<右>)
女性ヘルスケア白書2026 市場動向予測レポート
2026年度の女性ヘルスケア市場を予測する「女性ヘルスケア白書2026年度版 市場動向予測 ~健康トレンド・業界動向・女性ニーズ~」を発行しました。これまでにBtoC企業、BtoB企業、自治体、医療機関、マスメディア、教育機関など、さまざまな業種の方に広くご活用いただいている、恒例の人気レポートです。新規事業の企画・開発、マーケティング設計、販売戦略における意思決定にご活用ください
【直近1ヶ月のWeekly News】
■「避妊・不妊・女性疾患市場2285億円へ、FIFA女性アスリート向け健康教育開始(7/6)
■「女性版骨太方針2026」女性の健康を重点分野に、認知症女性7630人行方不明(6/29)
■SOGI理解促進に初の基本計画、母乳バンク認知2割、英16歳未満のSNS禁止へ(6/22)
■女性の健康支援モデル事業に4自治体、大学発ベンチャー過去最多6220社に(6/15)
■フェムテック導入ガイダンスや睡眠指針策定、社会実装に向けた動き(6/8)
























