700人のスタッフのうち430人が障がい者、人気急拡大で売上18億円へ 「久遠チョコレート」が話題

今月11日の「カンブリア宮殿(テレビ東京)」で放送された、人気チョコレートブランドの「久遠チョコレート」が、話題を集めている。

全国に40店舗を展開する久遠チョコレートが提供するのは、彩り豊かな手作りチョコレートや焼き菓子の数々。多彩でクオリティ高い味わいはもちろんのこと、ポップで洗練された世界観に魅了されるファンは多く、番組内でも店内は多くの客で大賑わい(以下は、広島県福山市の店舗ムービー)

 

 

そんな人気ブランドを支えているのが、障がいを持ったスタッフたちだ。久遠チョコレートでは障がい者を積極採用しており、全店スタッフ700人のうち430人が障害を抱えているという。番組内では重度の自閉症を抱えるショコラティエも登場。個々の障害や特性に合わせた働き方ができるよう、作業工程にはさまざまな工夫も施されている。

特筆すべきは賃金の高さで、重度障がいを抱える人の全国平均月給が数千円のところ、5万円以上を支給。中度・軽度の場合は、フルタイムで17万円を支給している。創業当時から障がい者雇用にこだわってきた代表の夏目浩次氏は、「同じ人間なのに、極端に選択肢がなくなり、しかもそれを『仕方ない、そういうものだ』とするあり方にナンセンスだと思った」。2014年のオープンから、今や売上は18億円へ。社会課題解決と利益の創出を実現した、サステナ性あるビジネスへと成長させた、ソーシャルビジネスの成功事例だ。

同社の考えや取り組みは共感を呼び、ネット上には「こういうお店で買いたい」「食べてみたい」「頑張ってほしい」「障がい者を積極雇用しているから、応援したい気持ちでいつも買っている」などの声が並んだ。放送後、店舗にはたくさんの声援が寄せられているという。夏目氏はブログ「カンブリア宮殿 放送を終えて。」の中で、放送後の反響に対する御礼とともに、「障がい者雇用とか、多様な雇用とかを特別なことにしないでほしい」と訴えた。番組は今月25日(木)23:54まで、TVerで無料視聴可。

 

 

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