【経産省】IT人材が大幅不足。女性の活躍に期待
経済産業省は、IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果を公表した(2016年6月)。これから深刻化すると見られるIT人材不足が背景にあり、その課題解決の一つとして、女性、シニア、外国人材の積極的な採用を挙げている。
IT人材の不足数の推計
IT全体の人材(IT企業及びユーザ企業情報システム部門に所属する人材)不足数
- 現在→17.1万人
- 2020年→36.9万人
その中でも、これから進展が見られるであろう情報セキュリティと先端ITの人材に関しては、特に不足数の増大が予測されている。
情報セキュリティ人材の不足数
- 現在→13.2万人
- 2020年→19.3万人
先端IT人材の不足数
- 現在→1.5万人
- 2020年→4.8万人
IT人材の活用・確保に向けた5つの方策
経済産業省はこの推計結果をもとに、今後のIT人材の活用・確保に向けた方策を5つ示している。
- より多様な人材の活躍推進(女性、シニア、外国人材)
- 人材の流動性の向上(高付加価値領域への戦略的人材配置)
- 個々のIT人材のスキルアップ支援の強化
- IT人材への処遇やキャリアなど、”産業の魅力”の向上
- 先端IT人材、情報セキュリティ人材、IT企業家などの重点的な育成強化
特に、女性の活用は「女性、シニア、外国人材のうち最も人材不足の緩和に貢献する」とされている。女性活躍推進が押されている中、本調査では業種を特定して女性の起用を促進しているので、実際に本格的な取り組みが行われれば、女性活躍の場の受け皿が明確化することで女性が働ける場所の選択肢が増える。IT人材不足の緩和の貢献とともに、女性の所得増大による経済効果への貢献はさらに上がりそうだ。
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