疾患抱える女性の生産性損失・医療費支出6兆円 働く女性の健康経営セミナー

ドコモ・ヘルスケア(東京・渋谷区)は、11月28日(月) にルネサンス(東京・墨田区)との共催で、第7回健康経営実践勉強会「働く女性の健康経営」を開催した。

セミナーは、健康経営に取り組む企業を支援することを目的に、ルネサンスが2016年より定期的に開催している。7回目を迎える今回は「働く女性の健康経営」をテーマとして、企業として知っておくべき女性の健康について講演を行った。当日は100名を超える企業担当者が出席した。

「高出生率な国ほど女性が高労働力となる」「婦人科系疾患を抱える働く女性の生産性損失と医療費支出の合計は6.37兆円」など、次にご紹介する登壇者2名の講演内容は働く女性を取り巻く環境について理解を深めることができる。

NPO法人健康経営研究会 理事長 岡田邦夫先生

日本は女性の年齢階級別労働力率が妊娠・出産を迎える30代で落ち込む傾向があり、これは国としても損失が大きく、企業が女性の労働力に対してケアする必要に迫られています。また、OECD加盟24か国を比較すると、高出生率な国ほど女性が高労働力となるというデータもあり、家庭と仕事が両立できる職場づくりは企業にとっても経営上欠かせません。

働きざかりの女性の2大死因はがんと自殺ですが、どちらも予防できる可能性が高いです。企業のトップダウンで健康診断や検診を働きかけることで、受診率が一気に向上するといった事例もあります。企業として、従業員にがん検診受診の働きかけや、メンタルヘルスのチェックを経営方針として行うことで、企業の利益と従業員の健康を両立する「健康経営」を目指してください。(引用:岡田邦夫さん「働く女性の健康経営-女性が輝いて活躍するための健康投資」)

丸の内の森レディースクリニック 院長 宋美玄先生

婦人科系疾患を抱える働く女性の生産性損失と医療費支出の合計は6.37兆円と言われており、本経済損失は個人だけの問題ではなく、企業として取り組むべき課題です。

出産回数の減少などにより、一生における月経回数が昔の10倍にまで増加する中、子宮内膜症などの病気の増加やPMS(月経前症候群)による体調影響は、業務生産性への損失や昇進辞退などにつながります。また、40代前半では、うつ病よりも不妊治療での退職率が高いというデータもあり、企業にとっては大きな損失です。

さらに、閉経前後の40代の女性の半数以上は更年期障害を感じていると言われますが、その症状を差別的に見えないような配慮も必要です。男女ともに体調不良や病気など「外から見えない」ものは多くあります。相手を思いやる職場環境が大切です。(引用:宋美玄さん「知っておくべき女性の健康-円滑な職場づくりのために知っておきたい女性のライフステージと健康」)

ドコモ・ヘルスケアは引き続き、法人向けに「女性の健康向上パッケージ」や、女性の体調管理アプリ「カラダのキモチ」を提供するなどして、働く女性の健康と企業の健康経営のサポートを行う。

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