【女性ヘルスケア市場観測】健康・美容企業がアジア展開を加速、中国・台湾・ASEANで攻勢強める5社の取り組み

女性ヘルスケア市場を日々ウォッチしている編集部が、各社の新商品・サービスから、市場の新たな動きやマーケティングの最新潮流を探るコーナー「女性ヘルスケア市場観測」。

今週の注目は、健康・美容系企業によるアジア市場への展開加速。中国、台湾、ASEANなどを舞台に、店舗網を拡大させる動きや新商品の投入が相次いでいる。かつてのような中国一極集中を避け、成長が続くASEANを中心に展開先を多角化する動きが目立つ。各社に共通するのは、日本で培った技術やブランド力を生かしながら、現地ニーズに合わせて商品・サービスをローカライズしている点。ECで需要を見極めてから実店舗を展開する動きや、現地の健康課題・生活習慣に合わせたサービス設計や価格設定など、アジア市場攻略に向けたマーケティング戦略が見えてくる。

中国初の直営店オープン、品質強化で富裕層向けに美容サービス展開(ソシエ・ワールド)

TBCグループ傘下のソシエ・ワールドは6月、中国・上海市にエステティックサロン ソシエの中国初となる直営店「興業太古滙店」をオープンした。中国には2016年に進出し、これまではフランチャイズ方式で展開してきたが、ブランドの技術やサービス品質を一貫して提供するため、直営方式へ切り替えた。店舗はグローバルブランドの旗艦店が集う複合商業施設「興業太古滙」に出店。富裕層をターゲットに、フェイシャル、ボディ、ヘッドスパを提供する。同社は国内外で約150店舗を展開しており、中国市場では日本式のホスピタリティを生かした「美と健康」を融合したサービスの提供を強化する。

中国に直営1店舗目(ソシエ)

【出典】ソシエ・ワールド

 

台湾で2号店をオープン、アジア市場を深耕(SHIRO)

コスメブランド「SHIRO」を手がけるシロは6月、台湾2号店「SHIRO 誠品生活南西店」を台北市にオープンした。出店先はライフスタイル複合施設「誠品生活南西」で、スキンケア、メイクアップ、フレグランスを販売する。台湾の茶文化から着想した現地限定フレグランス「果茶」も投入。店舗には、現地で回収した廃材や紙の端材をアップサイクルした什器を採用し、同社が掲げる「廃棄物ゼロ」の取り組みも発信する。同社は2020年に台湾で公式ECサイトを開設し、アジア圏へ初進出。EC利用者から「香りを直接試したい」などの声が寄せられたことを受け、23年に台湾初の実店舗を出店した。25年には韓国に2店舗をオープン。アジアでの店舗展開を進める。

台湾2号店となる「SHIRO 誠品生活南西店」

【出典】シロ

 

台湾で販売開始、プラズマ乳酸菌飲料を海外初輸出(キリンビバレッジ)

キリンビバレッジは6月、独自素材「プラズマ乳酸菌」を配合した飲料「KIRIN iMUSE-乳酸菌檸檬水」を台湾で発売した。同社が製造するプラズマ乳酸菌入り飲料としては、海外初の輸出商品となる。台湾では「午後の紅茶」と「生茶」の販売数量が2025年に前年比約3割増と伸長しており、現地での販売実績や知見を踏まえて投入を決めた。コンビニやスーパーを中心に展開し、ドラッグストアやECへの販路拡大も目指す。

海外初輸出!※1「KIRIN iMUSE-乳酸菌檸檬水」

【出典】キリンホールディングス

 

マレーシア初出店、海外150店舗体制へアジア展開加速(チョコザップ)

RIZAPグループが展開するコンビニジム「チョコザップ」は6月、マレーシア1号店をオープンした。香港、台湾、シンガポールに続く進出で、今夏には2号店のオープンも予定。マレーシアでは肥満や糖尿病の増加を背景に健康志向が高まる一方、一般的なフィットネスジムの利用料金が高く、利用者層が限られていることから出店を決めた。現地のフィットネス相場より低価格の月額制に加え、セルフエステやマッサージチェア、ランドリーなどを組み合わせたオールインクルーシブ型のサービスを展開。2027年3月期までに海外最大150店舗体制を目指す。

チョコザップ、マレーシア初出店

【出典】RIZAPグループ

 

マレーシア・ベトナムで同時出店、東南アジア展開を加速(QB HOUSE)

海外で140店舗超を展開するヘアカット専門店「QB HOUSE」のキュービーネットホールディングスも、東南アジアでの出店を加速させている。2025年末から26年初頭にかけ、ベトナムで2店舗、マレーシアで1店舗をオープン。ベトナムでは早期の認知拡大に向け、ホーチミン市内でドミナント戦略を進める。一方、マレーシアでは、予約不要・短時間・衛生面を強みとする同社のサービスが差別化につながると判断し、2店舗目となる首都クアラルンプールへの出店を前倒しした。東南アジアを北米と並ぶ重点成長エリアに位置付け、29年までに海外250店舗体制を目指す。

マレーシア首都圏進出を含む東南アジア地域での出店拡大を推進

【出典】キュービーネットホールディングス

 

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