厚労省に聞いてみた「コロナウィルス、なぜ入国規制しない?」(1/2)

中国でコロナウイルスによる死亡者が日に日に増えている中、メディアの報道や、国の対応、WHOの見解に、怒りをあらわにする生活者は決して少なくない。一部の複数大手メディアが報じた「(コロナウイルスにより)観光業界に打撃」というニュースには「国民の命と観光による収入、どっちが大切なんだ!?」「視点がずれてる。今はそこじゃないだろ!」と至極全うな怒りの声が寄せられている。

WHOが25日に発表したコロナウイルスのリスク評価「中国では非常に高い、周辺地域では高い、世界的には低い。渡航制限はしない(時事通信)」には、「リスクが低いとは言えない!」「WHO組織の判断、大丈夫か?」といった、WHOの判断に対して不安と怒りの声がネット上に噴出している。

ネット上の生活者の声を観察していると最も多いのが「なぜ、中国人渡航者の入国を規制しないのか?」といったものだ。そこで生活者の声をウーマンズラボ編集部が勝手に代表して、「規制しない理由」について厚生労働省に聞いてみた。

また「中国人観光客が多く訪れる店舗、ホテル、観光地で接客をする人たちは大丈夫なのか?」という企業の対策にも関心が集まっている。関心というよりは対策をしない企業上層部に対する不満や怒りの声という方が正しい。そこで、ドラッグストアのマツモトキヨシにも「多くの中国人観光客が訪れる店舗の店員さんを守る対策はしているのか?」聞いてみた。まずは1月27日時点での編集部と厚生労働省担当者とのやりとりから。

厚労省に聞いてみた「コロナウイルス、なぜ入国規制しない?」

【編集部】
中国人の団体旅行は規制がかかったが、個人旅行は規制の対象外。春節のこの時期、多くの訪日中国人(個人旅行者)がやってくる。入国規制といった徹底した対応を行わないのはなぜ?

【厚生労働省担当者】
国際的な機関や国の専門家の意見踏まえリスク検討・判断すると、今の段階では渡航者や貿易を規制するほどの情報や材料、根拠がないからだ。

【編集部】
しかし、中国では日に日に死者が増えている。春節のこの時期に多くの中国人が日本に来る。今は日本国内はリスクが低いとしても、感染者が入国することでたちまち国内に広がるリスクは十分にある。

【厚生労働省担当者】

だからこそ、入国する中国人に向け機内アナウンスを徹底したり、自己申告して頂いたり、空港にポスターを掲示したり、サーモグラフィを使ったりして対策を行っている。

【編集部】
そんなぬるい水際対策に感染防止の効果があるとは思えない。感染者が解熱剤を使っている場合、サーモグラフィを難なく通過できる。あるいは感染しているもののまだ発症していない人については、本人は気づいていないこともあり自己申告をしない。よって、そういった対策は意味をなさないのでは?実際に、ネット上にはそういった声が多い。

【厚生労働省担当者】
感染の拡大を防ぐ努力はしている。重症度と言う観点や感染力などさまざまな観点からリスクを総合的に判断しているが、現段階ではその二点については、国内では死者が出てないこともあり、科学的な立証に基づくリスクはまだないと判断している。くぐり抜けてしまった人が国内で発見された場合は、適時適切に対応をする。すでにその準備はできている。

【編集部】
感染症は「事態が悪化してから対応をする」ようでは遅い。今現在の状態で判断するのではなく、先のリスクを考慮して早めに判断・対策することに意味があるのでは。仮に国内でも中国同様、たちまち広まったら後の祭り。もっと最悪なことはスーパー・スプレッダーの存在。仮にスーパー・スプレッダーが入国したら事態は急速に悪化するのでは?

【厚生労働省担当者】
「スーパー・スプレッダーがいるかもしれない」ということを考え出すときりがなくなる。

【編集部】
つまり多少の感染者、つまり犠牲者が出てからでなければ国としては対応ができないということ?

【厚生労働省担当者】
それなりの事態にならなければ、入国規制などといった大きな措置はとれない。国民の皆さんの意見は承知している。今後どのようになるかは分からないが、今現在はそんな過大に恐れる必要はない。

【編集部】
そうですか。こんな意見(以下)がネット上には散見しているが、あなたや国のお偉いさん方はそういったリスクが高い可能性のある場所に行ける?

「今のところ国内では中国程のリスクはないと判断している国のお偉いさんや省庁勤務の方たち、専門家たちが実際に、中国人が多く集まる観光地や中国から日本へやって来る飛行機内やホテルで接客を行ってほしい。そして『安全である』ことを自ら証明してほしい。安全だと言っているなら、行けるだろ!」

【厚生労働省担当者】
皆が行くということはできないが、できるだろう。

【編集部】
怖くない?

【厚生労働省担当者】
そこまで脅威ではない。マスク、手洗いうがいなど、一般的なインフルエンザの対策レベルで今は十分大丈夫。

【編集部】
WHOがこの程出した見解について厚生労働省はどう思う?

【厚生労働省担当者】
その通りだと思う。

【編集部】
GMOインターネットは昨日、ワーカーの安全を守るために約4,000人を在宅勤務にする方針を発表した。英断だと多くの人たちが賞賛する一方で、そういうった方針をとらない・とれない企業も当然ある。影響力あるこういった大企業がこのような判断をしていることについてどう思うか?

【厚生労働省担当者】
各社の経営方針だ。厚労省がコメントすることではない。

【編集部】
ありがとうございました。感染が絶対に広まることがないよう、ぜひ最善の、早急な対策をお願いします。

 

次に、マツキヨに「店舗従業員のリスク対策はマスクで十分なのか?」を聞いてみた。

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