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医療機関・国の不十分な対応に不満爆発、コロナ後遺症の究明始まる(2/2)

コロナ後遺症に関する調査研究

コロナ後遺症への不安が高まりだした6月以降、「後遺症に関する情報があまりにも少ない、なぜ?」「統計を出して欲しい」「後遺症の研究を進めてほしい」「どう対策すればいいの?」といった、国・医療機関への不十分な対応に対する不安・不満の声がネット上に溢れていたが、これを受けようやく、後遺症に関する研究が国内でも進み始めた。

実態調査始まる(厚労省)

コロナ後遺症の実態把握と原因究明に向け、厚労省は8月より調査を開始した。対象者は感染から回復した患者2,000人。研究期間は来年3月までで、4月〜5月までに結果を取りまとめ発表するとのこと。本研究に加わる日本呼吸器学会も、HP内で実態調査・研究開始について発表した。

意見募集(内閣官房)

後遺症に限定しているわけではないが、コロナ感染に関する意見を国に向け直接投稿できる場所が、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室HP内に設けられている。

  • ご意見募集/新型コロナウイルス感染症関係(内閣官房)

ME/CFS流行の可能性を示唆(ME/CFSの会)

筋痛性脳脊髄炎(ME)/慢性疲労症候群(CFS)の流行は、歴史的に見て、ウイルス疾患の集団発生後に起きていることから、ME/CFSの会は、新型コロナも過去の事例と同様にME/CFSの引き金になる可能性を指摘。それを明らかにするため、PCR検査の陽性者や、陰性だが体調不良が続いている人などを対象にアンケート調査を実施。

すると、回答者の約3割がME/CFS様の症状が出現していることがわかった。コロナ流行後にME/CFSの流行がやってくる可能性を示し、同会は厚労省に研究促進の要望書を提出した。

世界各国のコロナに関する研究報告

(公財)東京都医学総合研究所はHP内に、世界各国で行われているコロナ関連の研究報告を掲載。後遺症に関する研究報告も読むことができる。

性差に着目した後遺症の究明も必要

ようやく国内でもコロナ後遺症の究明が始まったが、医療体制は十分に整っておらず、コロナ感染者やその家族の不安は拭えていない。身体的回復はもちろんのこと、仕事も家事もままならず、先が全く見えない不安から精神的に病んでしまった人の投稿もSNSで見られた。特に女性の場合、PMSや更年期における精神症状と重なるとうつ病の発症につながる可能性もあるので注意が必要だ。

また、後遺症により女性側の妊よう性に悪影響がないか、その点も懸念事項だ。厚労省へ取材したところ、来年の調査研究報告は性別で集計するはずとのこと。性差に着目した後遺症について特徴的な症状や原因の違いがわかれば、ウーマンズラボ編集部でも再度、ソーシャルリスニングや取材を通じてリサーチをすすめたい。

 

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