100歳以上の9割が女性、81,603人で過去最多 暮らしぶりも紹介 厚労省
厚労省は今月15日の「老人の日」に合わせ、全国の100歳以上の高齢者が53年連続で増加し、今年度は92,139人で過去最多を更新したと発表した。女性が9割を占め81,603人、男性は10,536人。男女それぞれが過去最多となった。女性の最高齢は大阪府在住の巽フサさんで、1907年生まれの116歳。男性は千葉県在住の薗部儀三郎さんで、1911年生まれの111歳。
100歳以上の高齢者は、調査を始めた1963年は全国で153人だったが、1981年に1,000人を超え、1998年に1万人、2012年に5万人を突破した。
厚労省は各地域で話題の100歳以上の人たちの暮らしぶりも発表資料内でまとめており、趣味や仕事、運動、スマホやタブレットを使った家族とのコミュニケーション、地域での交流などを楽しむ女性たちの姿を紹介した(以下は各自治体による100歳以上女性の紹介文)。
- 30代後半から化粧品業界に入り、今も現役の化粧品販売員として活動されています。自宅から7キロ離れた勤務先までバスで通勤するほど足腰が丈夫です。毎日ストレッチを行っています。趣味は編み物です。令和5年8月21日に「最高齢の女性ビューティーアドバイザー」としてギネス世界記録認定を受けました(100歳,女性,福島県福島市,堀野智子さん)
- 65歳以降に水泳をはじめ、現在もスポーツクラブに週5日程通い、背泳ぎでは200メートル、クロールでは150メートル泳いでいます。95歳までは、社交ダンスに通い、運動以外でも活動されていました。スポーツクラブの皆にも、100歳を祝われるなど、好かれる人柄です(100歳,女性,滋賀県彦根市,中村ますゑさん)
- 101歳となった今も、自営業(菓子屋)の仕込みや包装等の手伝いをしたり、孫と一緒にラーメンやランチを食べに行ったり、自宅で元気に過ごされています。孫16人、ひ孫8人に囲まれ、大好きなビールでの晩酌が元気の源です(101歳,女性,山形県米沢市,佐藤ハツさん)
- ちぎり絵が趣味で、作品を展示するなど、現在も作品づくりを続けています。毎日、新聞をすみずみまで読み、お孫さんとは手紙、ひ孫さんとはタブレットのテレビ電話で交流しているそうです(100歳,女性,秋田県湯沢市,佐藤恭さん)
- おやき屋を始めて46年。仕入れから調理、販売までを一人でこなしています。常連さんの顔はしっかり覚えていて、釣銭のやり取りもスムーズ。SNSでも話題となり、来客が絶えません(100歳,女性,北海道函館市黒滝マツヱ)
- 100歳を超えた今でも1人で元気に暮らし、衣料品店を営んでいます。お店にお客さんが来た際には目黒さんが接客をして、お客さんとのお話しも楽しみにしています。様々な賞を受賞した経験もあり、自宅には多くの表彰状が飾られています(101歳,女性,北海道滝川市,目黒教子さん)
- 女学校を卒業後、内閣恩給局で勤務していました。そこに東条英機が来て書類を調べている様子を目撃したことがあります。今年要介護から要支援となり介護度が軽くなりました。また七夕の短冊に「自分らしく生きられますように」と書いておられました(100歳,女性,東京都八王子市,中西文恵さん)
【編集部おすすめ記事】
■長生きを覚悟、人々の意識も製品・サービスも「人生100年時代仕様」へ
■100人の100歳に聞いた「長生きの秘訣」 〜センテナリアンのリアルな声〜
■長生きはリスク 「100歳まで長生きしたくない」女性6割越え
■母親の長生きが娘の長生きに影響 米研究