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小型レーダーセンサで転倒を即時検知、介護士より45分早く発見 慶應大学

慶應義塾大学医学部とトータルフューチャーヘルスケア、大東建託の共同研究により、高齢者の転倒を検知するシステムが、介護士より最大45分早く検知できる可能性を示した。 研究成果は、今年10月の第53回日本救急医学会総会で発表された。

2030年には要介護・要支援認定者が約900万人に達すると見込まれる中、介護人材の不足や、ビジネスケアラーの介護離職による経済損失など、介護を取り巻く社会課題が深刻化している。中でも脳血管疾患やフレイルなどに起因する「転倒」は、要介護化の大きな要因となっている。年間約800万件近くの転倒が居住空間で発生していると推計されており、転倒の早期発見と予防は、介護負担の軽減と高齢者のQOL維持において重要な課題となっている。

研究チームは、特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホームなど3施設の居住空間に「転倒」を検知する小型レーダーセンサを設置し、転倒検知の実証実験を行った。 特別養護老人ホームでは、大腿骨骨折を伴う転倒事例において、センサは転倒直後に転倒を検知していた一方で、介護スタッフによる救助は約46分後だった。介護士がセンサ検知の通知をすぐに受け取り、転倒者の元に駆けつけていれば、45分程早い対応が可能だったと考えられる。また、有料老人ホームにおいては、パーキンソン病患者の転倒頻度の急増をセンサが定量的に捉えたことから、部屋のレイアウトを変えるなどして、転倒予防措置を講じるに至った。

研究チームは、転倒を検知するセンサが、介護スタッフよりも早く転倒を発見できる可能性や、転倒の傾向から転倒予防の対策に貢献できる可能性を⾒出すことができたと指摘。「今後は、介護施設や高齢者住宅への導入を進め、超高齢社会における転倒予防と介護負担軽減の実現を目指す」とコメントしている。

 

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