女性の骨粗しょう症検診受診率わずか5.4%、年齢別の診断状況 厚労省
40~70歳の女性を対象に全国の自治体が実施する骨粗しょう症検診で、対象者(※)571万4千人のうち受診者は31万373人で、受診率は5.4%だった(厚労省,令和4年度地域保健・健康増進事業報告の概況)。検診の結果、4万9,966人(16.1%)が要精検者、8万6,128人(27.7%)が要指導者と診断された。要精検者、要指導者ともに年齢の上昇に伴い人数も増加し、70歳については受診者の7割に及ぶ結果となった。(※)対象者は40・45・50・55・60・65・70歳の女性
骨粗しょう症検診を巡っては、低い受診率はもとより地域差が課題として指摘されており、傾向として東北地方での受診率が高く、関西・中国・四国地方で低い。2021年の都道府県別の受診率は、トップの茨城県が14%を超える一方で、ワーストの島根県は1%以下だった(骨粗鬆症財団,2021年の検診者数及び各都道府県の検診受診率)。
今年4月に始まった「健康日本21(第三次)」では、骨粗しょう症検診の受診率を現状の5.3%台から15%まで引き上げることを目標としている。対象人口の15%は約85万7,100人にあたるため、現状から約50万人の受診者を増やす必要がある。
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