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関心高まる「視覚過敏」 オンラインツールの広がりで今後対策が必要に

感覚過敏の一つである「視覚過敏」。近年、視覚過敏に悩む人たちから視覚過敏対策商品や社会の理解を求める声が上がっている。

視覚過敏とは

感覚が敏感すぎるが故に生活に支障をきたしてしまうことを「感覚過敏」といい、その中でも光や色を強い刺激と感じて苦痛やストレスを抱えてしまうことを「視覚過敏」と呼ぶ。視覚過敏の人は、例えば以下の環境が強い刺激となってストレスになる。

  • 昼間の屋外
  • PCやスマホなどのディスプレイの光
  • 真っ白なノートや机
  • 派手、カラフルなインテリア
  • LEDの光
  • 強いコントラストが特徴の繁華街やモノ
    など

上記のような環境に長くいることで頭痛や吐き気、めまいなどを起こすこともあり、体調が良くないときや疲れているときに視覚過敏の症状が強くなると言われている。

視覚過敏については、女性医師が代表をつとめるNPO法人ぷるすあるは(さいたま市)が公開する動画が分かりやすい。

関心高まる視覚過敏

スマホ所有率が上昇したことで、総じてディスプレイと向き合う時間も増加。眼精疲労を起こしやすい環境なども影響しているのか、視覚過敏の関心度は近年になり高まっている。

視覚過敏

Googleトレンド「視覚過敏」

2019年、高校生のツイートが話題に

昨年、高校生が「白いノートは目が痛くなる。グリーンのノートを販売してほしい」とツイートしたことをきっかけに、視覚過敏が一時大きな話題になった。視覚過敏の人にとっては、蛍光灯に反射する白いノートの光をまぶしく(あるいは刺さるような痛み)感じてしまうのだ。

視覚過敏の人の実際の声

視覚過敏の人は実際にどういったことに困っているのか。NHKが運営する、発達障がいのある人が感じやすい困りごと・体験談を集めたサイト「困りごとのトリセツ」には、次のような声が寄せられている。

小さい頃から周りが眩しくて目が開けられず、薄目でいることが多かったです。疲れるのですが、これが普通なのかと理解していたので、特に対処せず眩しさを感じたまま生きてきました。今回、度入り色付きブルーライトカットのレンズを買ったところ、運転もお買い物もとても楽になりました。こんなに運転が楽だと思ったことはありません。お店でも頭痛が起きず楽しくお買い物ができています。
(ねむ 女性30代 秋田 当事者)

 

小さい頃から太陽の光がまぶしすぎて眼が開けられませんでした。大人になってからは常にサングラスをかけているのですが、田舎な故に「カッコつけてる」と勘違いされることが多々ありました。雨の日の夜の対向車のライトもかなりツライので、夜もサングラスをかけています。
(ざぼん 女性50代 長崎 当事者)

 

感覚過敏(視覚)があるので、虹彩付きソフトコンタクトを愛用しています。サングラスを使用することもありますが、鼻当ての所が痛くなってしまうのが不快なため、コンタクトの方が快適です。視界が均一に暗めになるのと、周囲から見ても自然な外見が保てるのもメリットです。
(もちお 女性20代 山梨 当事者)

 

言葉の意味を調べる時に、可能な限り辞書を使います。ネットは広告が多すぎて疲れるし、動画となると何を調べていたかの意味がわからなくなります(中略)。
(ナルヲ・ディープ 女性40代 埼玉 当事者)引用:NHK「困りごとのトリセツ」

Twitterにも、視覚過敏を訴える声が多数投稿されている。

視覚過敏対策商品

視覚過敏を訴える声が増えてきていることを受け、視覚過敏対策商品が登場している。

視覚過敏の人が使いやすいノート

コクヨは、光の反射を抑えた「グリーンノート」の発売にあたり、商品を実際に使いながら意見をフィードバックしてもらうモニターの募集を今月開始した

出典:コクヨ

実際、目にやさしいグリーンノートは視覚過敏の人に重宝されている。

感覚過敏マーク考案

現役中学生が運営する「感覚過敏研究所(東京・中央)」は、視覚過敏、聴覚過敏、嗅覚過敏、味覚過敏、触覚過敏の苦手な状態をそれぞれ表現する「感覚過敏マーク」を考案し、普及プロジェクトを開始したことを4月7日に発表した。同研究所の所長をつとめる現役中学生の加藤路瑛さん自身も敏感な五感により生活に不便さを感じており、感覚過敏の困りごとを解消する商品やサービスを企画している。

感覚過敏研究所

出典:感覚過敏研究所

広がるオンラインツール 対策が求められる

新型コロナの影響で、在宅ワーカーや学生の間でオンラインツールが注目を集めているが、視覚過敏の人にとってはオンラインツールの多用は辛く不調の原因にも。

実際に、ウェブミーティングやウェビナー、オンライン学習でいつも以上に長い時間パソコンの画面を見ることで、頭痛やめまいなどを感じる人たちも出てきている。在宅ワークが広く定着する中、視覚過敏のワーカーや学生のための対策が求められる。

前出の加藤さんはこの状況を受け、早速、オンラインツールZoom用の背景画像を多くの人が使えるよう、公開している。

 

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