【展示会レポ】3日間で10万人が来場「Japanドラッグストアショー」、 フェムケアゾーンに32社が出展  

生活者のセルフメディケーションを支えるヘルスケア商品や情報が集まる展示会「Janapanドラッグストアショー」が、8月30日〜9月1日まで東京ビッグサイトで開催された。ビジネスデーは3日間、一般公開は8月31日と9月1日の2日間。台風の接近による不安定な天候の中、来場者は97,944人と盛況のうちに閉幕した。主催は日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)

 

初日のオープニングセレモニーでは、今年新たにJACDS会長に就任したマツキヨココカラ&カンパニーの代表取締役副社長の塚本厚志氏、出展社代表でアース製薬の代表取締役社長CEOの川端克宜氏らが挨拶をし、テープカットに臨んだ。

 

 

見どころの一つが、今年で2回目の特別企画となる「フェムケアゾーン」。生活者の、女性特有の健康課題に対する理解促進やフェム系商品の認知向上を目的としているが、同時に、ドラッグストア各店頭での取り扱いを増やすための啓発も含めている。記者会見では事務総長の田中浩幸氏が、「女性の健康課題を、小売として生活者の身近にあるドラッグストアで解決していきたい。今後、それをメーカーや卸にもアピールしていく」と、女性の健康推進強化の姿勢を見せた。

 

初日に行われた記者会見の様子。左から、出展者代表のアース製薬 代表取締役社長CEO 川端克宜氏、サポート企業の大木ヘルスケアホールディングス 代表取締役社長  松井秀正氏、同展示会実行委員長のよどや代表取締役社長 佐藤文則氏、同展示会主催のJACDS会長のマツキヨココカラ&カンパニー代表取締役副社長 塚本厚志氏、特別顧問のぱぱす取締役会長 根津孝一氏、JACDS事務総長の田中浩幸氏

 

「フェムケアゾーン」の記者会見では、同ゾーンの企画・運営を担った副実行委員長の米原まき氏(エバグリーン廣甚 代表取締役社長)らが、具体的な企画趣旨を説明した。出展カテゴリーは「生理」「妊娠・出産」「不妊」「更年期」「セクシュアルウェルネス」で、前回よりも「業界内でのフェムケアの認知が高まった手応えがある」と述べた。出展者数は全32社。女性生活者はもちろん、男性の理解も必要とした上で、フェム系商品をより身近に感じてもらえるよう、来場者が実際に商品を触ることができる「タッチ&トライコーナー」を新設した。美容商品を検証・評価するモノ批評誌の『LDK the Beauty』とのコラボ企画では、フェムケアアイテムの検証結果を発表した。

一方で、市場の拡大で女性特有の健康課題やフェム系商品の認知は着実に進むも、ドラッグストア店頭での取り扱いは未だ不十分。現状を踏まえ、「生活者のフェムケア認知向上に向け、メーカーも小売も卸も、各業態・各企業が情報発信を強化する必要がある」とした。

塚本氏への取材で、本メディア編集部が「ドラッグストアでのフェム系商品の取り扱い状況と今後の意向」を聞いた回答内容については、「マツキヨココカラ副社長に聞いてみた、『ドラッグストアでフェム系商品の取り扱いは進む?』」内で詳報。

左:フェムケアゾーンの記者会見。中:LDK the Beautyとのコラボ企画。右:フェムケア商品を実際に触れる「タッチ&トライコーナー」。フェムケアゾーンの出展企業は、アサヒグループ食品、アリナミン製薬、アルフレッサグループ、クラシエ薬品、興和、せんねん灸発売元セネファ、大王製紙、大東製薬工業、UCC上島珈琲など32社

 

 

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