マスク依存症の人たち 〜なぜ外せない?理由と実態〜(2/3)

マスク依存症の実態

注目のきっかけは書籍発売

マスク依存症が注目されるようになったのは、書籍の発売がきっかけ。その後、新聞・雑誌・週刊誌・webメディアなどが取り上げるように。博報堂若者研究所の原田曜平さんが「近頃の若者はなぜダメなのか(2010年1月16日発売)」で「だてマスク」について取り上げた。

近頃の若者はなぜダメなのか 携帯世代と「新村社会」

2011年には「[だてマスク]依存症 ~無縁社会の入り口に立つ人々~」が発売された。精神科医・春日武彦さんとの対談も収録されており、「だてマスク」という現象の危険性について解説している。

[だてマスク]依存症 ~無縁社会の入り口に立つ人々~

NHKドキュメンタリーでは「自分を隠したい 広がる“マスク依存”」について放送(2017年2月1日)。マスク依存の若者らを取材。長い間マスクを外せなかったある24歳の女性は、取材期間中にマスクを外して外出できるようになった。

「きょうは(マスク)してないです。1か月くらいしてないですね。まだまだ“マスク外せないや”とか、“マスクしてくればよかった”と思うときも時々あるんですけど、自分の中で人と素顔で向き合うことに直面していこうと。」(引用:NHKニュースおはよう日本「自分を隠したい 広がる“マスク依存”」)

東京成徳大学臨床心理学研究からは「マスク着用行動の類型化に関する予備的研究 ~社交不安への対処に関する行動・安全確保行動~(志村圭祐、田中速)」が公開されている。

本研究では,マスクの着用動機を従来型マスク群(風邪対策,花粉症対策で装着する群),伊達マスク群(化粧の代わり,ファッションとしてマスクをする群)などに分類し,それぞれの群は社交不安や安全確保行動,公的自己意識等の特性に違いがあることを明らかにすることを目的とした。(引用:マスク着用行動の類型化に関する予備的研究 ~社交不安への対処に関する行動・安全確保行動~)

同研究は、調査を通して次のように考察している。

対人交流の不安や評価懸念が強いため他者からのフィードバックを重視し,他者から適切な評価を受けるためのスキルを身につける必要がある。さらに,マスク着用しなくても破局的な結果は起きず,他者から否定的な評価は受けないということを学習してもらうことが重要と考えられる。(引用:マスク着用行動の類型化に関する予備的研究 ~社交不安への対処に関する行動・安全確保行動~)

#マスク依存症のSNS投稿

「#マスク依存症」のツイッター投稿があり、マスク依存症の人が集っている。このハッシュタグをつけている人たちの投稿からは、社会不安や人との交流に心理的負担を抱えている様子がうかがえる。「#病み垢さんと繋がりたい」「#人格障害」「#うつ病」「#人間不信」「#対人恐怖症」「#ぼっち」などのタグがセットでつけられている投稿が目立つ。

マスク依存症の女性を主人公にした漫画が登場

マスク依存症の女性を主人公にした漫画も登場している。

校内一のブスと呼ばれた私たちはマスクがなければ生きられなかった―… 整形によって過去の自分を捨てて生まれ変わった理香子は、今もマスクを外すことができなかった。 そんなとき高校時代の唯一の友達である花絵と再会する。彼女もまたマスクに隠れながら高校生活を過ごしていたが5年ぶりに再会した花絵は素顔のまま明るく生きていた(引用:マスク依存症の女)

マスク依存症の女

マスクをつけたお見合いイベント

お笑いコンビ「ロンドンハーツ」の淳さんがプロデュースする「マスクdeお見合い」は参加者全員がマスクをつけてお見合いに参加する。「見た目にとらわれない、人柄重視の婚活」をテーマとした、今までにない内面重視の婚活サービス。マスクを着用するという心理的効果により、初対面でもリラックスして話せるのが人気の理由。

マスクニーズを受け、多機能なマスク続々

マスクニーズの高まりから、本来のマスクの目的以外の機能を持つマスクが続々登場している。マスク専門の通販サイトも。

  • 小顔に見せるマスク
  • 女子らしさをアピールするピンク色マスク
  • 黒マスク
  • スタッズ付きマスク
  • 100%完全遮光マスク
  • レース柄マスク
  • アニマルデザインマスク
    など
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