新発想で生理・妊娠・更年期に対応、タイム誌が選ぶ2025年の画期的な発明品
米ニュースマガジンのTIME誌が10月に発表した、「The Best Inventions of 2025」。世界中のTIME誌の編集者や特派員が、革新的で影響力のある発明品やアイデアを紹介する特集。今年は、特にヘルスケアや人工知能といった成長分野に注目。過去最多となる300製品を選出した。評価ポイントは独創性、有効性、野心、影響力など。本稿では、受賞結果に目を通したウーマンズラボ編集部の視点で、女性の健康を推進する画期的な製品をピックアップ。
妊娠高血圧症候群のリスク、数ヶ月前に予測
妊娠高血圧症候群のリスクを、発症の数ヶ月前に予測する検査「Encompass(米Mirvie)」。症状が出るまでハイリスクの妊婦を特定することが難しかった従来の課題を解決するもので、血液中の遊離RNAにより事前にリスクを予測する初の診断法。妊娠18週から22週の間に、自宅で血液検査を行うだけ。1万人の患者を対象にした研究では、発症する女性の91%を特定できたというから、精度の高さがうかがえる。今年5月に発売。
更年期・産後のホットフラッシュに、温度調節ブラ
産後や更年期のホットフラッシュに対応する、世界初の温度調節ブラジャー「TempSync™ T-Shirt Bra(米thirdlove)」。パフォーマンスウェアに使用される吸水速乾繊維「37.5テクノロジー」を採用したもので、肌から水蒸気を吸い取り、発汗前に蒸発を促進する。人の理想的な体温を維持することができる素材で、汗をかき始める前に体のほてりを抑える。女性の健康課題にランジェリー業界が対応できていない、との課題意識から開発した。
トイレットペーパーのような生理ナプキン
トイレットペーパーと思いきや、実は生理用ナプキン。ロールをくるくる回すと、個包装された生理用ナプキンが引き出せる。1ロールあたりに収められている生理用ナプキンは40枚。2023年に設立された米Egal Padsによる製品で、現在1,700以上の学校、図書館、医療施設、空港、スタジアムなどで設置されている。経済状況に関わらず、誰もがトイレットペーパー同様に生理用ナプキンにアクセスできる、そんな環境づくりを目指す。発想が実に画期的。
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