「ウェルネスツーリズム」「リトリート」を提供する国内の150施設を厳選、マップ化
ウェルネス専門商社のAesta(東京・豊島)が、「ウェルネスツーリズム・リトリート総まとめ 2024.ver」を公開した。ウェルネスやリトリートを目的にした2つ以上の設備や体験(※)を提供する国内の施設を厳選しマップ化した。※設備は温泉、サウナ、ジム、マインドフルネスルーム、コワーキングスペースなど。体験はヨガ、SUP、ウォーキング、サイクリング、ハーブティーづくり、食事など。
同社が選定にあたり定義した「ウェルネスツーリズム」とは、自然や地域などとの関わりや体験などを通じて心身の健康づくりを図る旅行のことで、「リトリート」は、忙しい日常から離れ心身を癒したりリフレッシュする行動のこと。特定の病気の治療を目的にしたヘルスツーリズムの要素が強い施設は除外し、”ウェルビーイング”を叶える施設にフォーカスした。施設総数は150で、今年4月に開業した日本初上陸の自然派ラグジュアリーホテル「シックスセンシズ京都(京都)」や、麻布ヒルズで3月に開業した「ジャヌ東京(東京・港)」なども選定した。
同社の分析によると、ウェルネスツーリズムやリトリート施設が特に集まるのは以下7エリア。
■虻田郡(北海道)
北海道の虻田郡はニセコやルスツといった地域を含む観光地。特にニセコでは新規オープンと開発が続いている。スキーシーズンはもちろん、ラフティングやハイキングなど、夏も楽しめるアクティビティを揃えている。室内で特別な入浴体験ができるウェルネスルームを設けているホテルや、健康コンシェルジュ監修で健康度の測定が可能なウェルネスラウンジを備えているホテルも。他、北海道内では雲海を見られる場所もある。
■千代田区(東京都)
東京都千代田区は、帝国ホテル東京、ペニンシュラ東京、FOR SEASONS HOTEL、ホテルニューオータニなど有名なラグジュアリーホテルが集まるエリア。高層階に備えられているジムスペースで、ウェルネスプログラムと称しヨガレッスンやパーソナルトレーニングを提供するホテルや、美容室、鍼灸整体院、歯周病歯科を施設内に備えるホテルも。インバウンド需要を捉えているものと思われる。他、東京都内では、都心でできるリトリートをコンセプトにした温泉や日本庭園、和食が楽しめる施設もある。
■伊勢志摩(三重県)
真珠産業が盛んな土地として知られている伊勢志摩。海に面する立地を活かし、現在はウェルネスツーリズムやリトリート施設が多くある。中には、真珠の養殖場をリノベーションした施設も2024年に誕生。屋外スペースでヨガプログラムを提供する施設が多くある。他、三重県内では、世界遺産である熊野でのヘルスツーリズムを伊勢神宮や熊野三山といったパワースポットへの参拝とウォーキングを掛け合わせて推奨している。
■南紀白浜(和歌山県)
南紀白浜も太平洋に面している立地を活かし、海を望めるインフィニティプールや大浴場を備えるホテルが複数ある。宿泊プランの中にファスティングプログラムやヨガプログラムを含めているホテルもある。他、和歌山県内では、熊野古道で森の中で静かに過ごせるリトリート施設が複数オープン予定。
■京都市(京都府)
京都市の中心部(北区・西京区・中京区・下京区・東山区)には10以上の施設が密集。マインドフルネスやメディテーションを行うための部屋を設け、さらにお茶の香りに集中しながら行うマインドフルネスを推奨している施設がある。食や建築、庭園などを絡めたウェルネスツーリズムやリトリートが目立ち、古都の文化が残る一大観光地の京都ならでは。
■五島列島(長崎県)
大小約150の島で構成される五島列島のいくつかの島に、ウェルネスツーリズムやリトリートの施設が点在。民謡アクティビティや、秘境集落の人たちとの交流など、地域とのつながりも大切にしている点が特徴的。海に囲まれ、トレッキングや凧揚げ体験ができる丘があり、大自然を感じられる。他、長崎県内では壱岐島にもリトリート施設がある。
■宮古島(沖縄県)
宮古島南部のシギラセブンマイルリゾートという約11kmの区間に、ウェルネスツーリズムやリトリートが楽しめる施設が集中している。屋外のヨガや温泉、海沿いのサイクリングなど、アクティビティが豊富。沖縄県は言わずと知れた観光名所。ウェルネスツーリズムやリトリート施設についても都道府県別で最多の20施設をピックアップした。
施設一覧は、同社HPからの申し込みで無料閲覧可。
【編集部おすすめ記事】
■真冬の屋外プールでフローティング、地域の特性を活かしたヘルスツーリズム
■年間で健康にかける平均金額は約13万円、中高年女性が求める健康サービスとは?
■世界初、ひきこもり家族を支援するVR型のSSTプログラム
■スポーツツーリズムの成功事例、女性活躍やアートの活用も
■【レポート】売れるフェムテックの「開発」と「販売戦略」 17の障壁と対策