社会人女性の運動離れが鮮明、6割超が「スポーツ習慣は無し」も水泳・ダンスに潜在ニーズ
社会に出た女性の多くが継続的なスポーツ習慣を持たず、運動意欲はあっても「時間・場所・費用」の制約により実践できていない実態が浮かび上がった。主婦・主夫層を調査するしゅふJOB総研(東京)の調査で分かったもので、調査を踏まえ同総研研究顧問の川上敬太郎氏は、「潜在的にまだ多くのスポーツ需要があるのかもしれない」とする一方で、「スポーツに取り組めるだけの“ゆとり”を持ちづらい生活環境」とコメントしている。
スポーツ習慣「無し」6割超え、人気は「ゴルフ」
調査は今年7月に、就労志向の女性727人に実施。社会に出てから継続的に取り組んでいるスポーツを聞いたところ、最多は「特になし(64.4%)」で、大半がスポーツをしていないことが分かった。実施層については、競技別に見ると最多は「ゴルフ(6.2%)」、2位「スキー・スノーボード(5.9%)」、3位に「テニス(5.8%)」「ダンス(5.8%)」「水泳(5.8%)」が並んだ。
取り組んでみたいのは「水泳」「ダンス」「マラソン」
続いて、継続的に取り組んでみたいスポーツを聞いた。最多は「特になし」で45.8%だった。取り組みたいスポーツがある女性の中で最も人気だったのは「水泳(13.2%)」で、2位以降で「ダンス(12.9%)」「マラソン・ジョギング(9.9%)」と続いた。
取り組んでみたいスポーツに関して自由回答では、お金・時間・場所がネックになっているといった声が寄せられた一方で、「乗馬を中年から始めた」「階段を使って運動をしている」といった前向きな声も。スポーツをしたい気持ちと現実のギャップが見える結果となった。
- 体力向上の為、筋肉トレーニングをしたい(20代:フリー/自営業)
- 習い事の料金が高くて手が出ない(20代:フリー/自営業)
- 時間に余裕と場所があればいつでもやりたい(30代:その他の働き方)
- 学生時代にバドミントンをしていたので、これからもスキルを高めたい(30代:今は働いていない)
- 年をとると、体がガチガチになるので、運動を続けることは大切だと思うので、昔やっていたテニスなど、時間ができたらやりたいと思う(40代:パート/アルバイト)
- やりたいことはいっぱいあるさ!だけど働いてばかりで毎日疲れはてて、こんなにつかれているのにスポーツどころじゃないからね。スポーツよりマッサージ施設とかあったらいいんじゃない?(40代:今は働いていない)
- どんなスポーツでも、家庭や仕事以外の活動はストレス発散になると思う(50代:パート/アルバイト)
- 地味でスポーツでもありませんが、階段の使用(笑) (50代:パート/アルバイト)
- 筋トレをやっている。ピラティスをやってみたい。産後のスタイル維持は生きる力になる(50代:派遣社員)
- スポーツなんて、嫁の分際で贅沢だと言われた。以前はやりたいことがあったけど悲しくなるので考えることすらやめました(50代:正社員)
- 家事育児と仕事の両立、健康管理のため、スポーツや趣味に割く時間はなかった(60代:パート/アルバイト)
- 家事が良い運動です!掃除、自転車での買い物など(60代:パート/アルバイト)
- 乗馬は中年以降から始めましたが、騎乗技術と同時に馬がやる気になるためのコミュニケーションアプローチ(声かけ、スキンシップ)もとても重要です。学びが多いスポーツなのでこれからも長く続けたいです(60代:派遣社員)
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