治療食や介護食は、食事量や成分の制限があったり、食事をとる人の噛む力に合わせた調理の必要があるため手間がかかり、当事者も当事者の食事作りを担う家族にとっても負担が大きい。さらにはレシピも広く流通していないため、参考情報に乏しく不便を強いられる。そんな中、治療食・介護食のレシピ動画チャンネルが方々で立ち上がっている。発信者は当事者、看護師、栄養士、クリニック、学会、自治体などに多く現状は企業は数える程度にとどまるが、病気との共生社会の到来で、今後はこういった特別食の動画レシピを公開する事例が増えそうだ。すでに取り組んでいる企業の選考事例をご紹介。

糖尿病食のレシピ動画、時短と食事療法を両立（ノボノルディスクファーマ）

医療用医薬品・医療機器のノボノルディスクファーマ（デンマーク）による、糖尿病の人やその家族に向けたレシピ動画シリーズ「糖尿病のある方のためのレシピ動画」。料理初心者でもチャレンジできる簡便さと時短にこだわり、15〜30分以内で完成するレシピを設計。電子レンジや市販品も適度に活用しており、時短と食事療法を両立している。同社が運営する、糖尿病管理に役立つ一般向けの情報サイト「糖尿病サイト」内で複数のレシピを公開中。

治療食・介護食のレシピ動画、よくある質問にも動画で回答（三嶋商事）

治療食・介護食の通販ショップ「ビースタイル（三嶋商事）」は今年１月、治療食・介護食を必要とする人に向けた専用動画チャンネルを立ち上げた。腎臓病食の料理初心者でも作れる簡単なたんぱく質調整レシピや、通販で扱う商品説明を動画で公開する。立ち上げの背景は、商品に関する問い合わせが多いことだという。治療食・介護食は多くの人にとって馴染みがなく知識が乏しいためで、これまでは１件ずつ電話やメールで個別に答えてきた。今後はレシピや商品説明と合わせ、よくある質問に動画で回答する。

減塩食のレシピ動画、商品の活用方法も（宝酒造）

宝酒造の料理清酒「料理のための清酒」の”食塩ゼロ”をPRするために制作した減塩レシピ動画。４本のみの公開で取り組みが一時的なのは残念だが、シンプルな動画構成でレシピを端的に確認できるのは便利。シズル感ある映像と共に、商品の魅力も短時間でバッチリ理解できる。

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