SDGs認知が初めて全年代で80%に到達 商品・サービスの利用意向は高いも、消費は依然消極的
SDGsの言葉の認知度が初めて全年代で80%に到達したことが、マーケティング支援のADKマーケティング・ソリューションズの調査でわかった。一方で、SDGs消費は依然として消極的であることも明らかに。その理由とは?(「SDGs に関する意識レポート,2023.10」,15〜79歳の男女10,000 名以上)。
SDGs、認知度は全年代で8割超え
「SDGs」という言葉について知っているかを聞いたところ、「知っている」と回答したのは、昨年から 1.8 ポイント上昇し全体で82.9%だった。全年代で認知率が上昇し、いずれも 80%を超える結果となった。
「フェアトレード」「カーボンニュートラル」などSDGsに関連した他の言葉の認知率も全体的に上昇しており、特に増加幅が大きかったのは「LGBTQ+」。LGBT理解増進法が今年6月に成立・施行されるなど、報道による言葉の露出機会が多かったことが背景にある。
利用意向高いも消費は消極的 理由は?
「SDGs に積極的に取り組んでいる企業の製品・サービスを利用したいか?」と利用意向を聞いたところ、約半数が「あてはまる」と回答した。だが、「SDGsを達成するために自ら積極的に行動している」のは28.5%に留まり、利用意向と比べ20ポイントのギャップがあることがわかった。
続いて「SDGsの実現に向けて、行動を変えたり、商品・サービスを購入したりすることを妨げるもの」を聞いたところ、最多は「商品・サービスの価格が高い(56.1%)」、次いで「手間や時間がかかり面倒(27.4%)」となり、コストや手間がハードルになっていることがわかった。
- 1位:商品・サービスの価格が高い(56.1%)
- 2位:手間や時間がかかり面倒(27.4%)
- 3位:何をしたらよいかわからない(21.4%)
- 4位:押しつけがましい(16.3%)
- 5位:自分の行動が影響すると思えない(13.2%)
共感するSDGsの目標、3位は「すべての人に健康と福祉を」
SDGsが掲げる 17 の目標の中で、共感できるものについても聞いた。2 年連続で 1 位「貧困をなくそう」、2 位「海の豊かさを守ろう」、3 位「すべての人に健康と福祉を」という順位となった。3位の「すべての人に健康と福祉を」について同社は、「コロナ禍を経て健康や医療・福祉などの重要性が注目されていることが考えらる」と見ている。年齢とともに共感する割合は上がり、60代は約半数が共感している。
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