認知症予防、6割が必要性感じるも実践しているのは3割 なぜ?

毎年9月は世界アルツハイマー月間、9月21日は世界アルツハイマーデー。アルツハイマー病は記憶・思考能力・行動に障害が出る脳の病気で、認知症の原因となる。厚労省の推計によると、認知症の人は2025年に約700万人、65歳以上の5人に1人に達する。75歳以降では男性より女性の有病率が高いことがわかっており、長生きの可能性が高い女性は特に要注意だ厚労省「認知症施策の総合的な推進について」。対策が急務の中、今年6月には認知症基本法が成立し、行政による認知症施策は加速する見込み。だが一方で、シニアの予防行動者率は低いようだ。なぜ?

調査概要

約36万人のシニア・中高年が交流するコミュニティサービス「趣味人倶楽部」を運営するオースタンス(東京・渋谷)が、65歳以上のシニア1,451人(女性53.2%、男性46.8%)を対象に、認知症に対する意識や行動について調査を実施した。

調査結果

予防の必要性を感じる、6割

認知症予防の必要性を尋ねたところ、「はい」は61.4%、「いいえ」は38.6%で、半数以上が必要性を感じていることがわかった。

【出典】オースタンス

 

日頃から認知症予防を実践、3.7割

続いて「認知症予防のために実践していることはあるか?」と聞いたところ、実施していると回答したシニアは37.7%だった。

【出典】オースタンス

 

なぜ、実践しない?

認知症予防の必要性を感じながらも、なぜ実践していないのか?実践していない人にその理由を尋ねたところ、最多は「何をしていいかわからない」で69.7%。次いで、「効果のある対策方法がない」が多かった。

【出典】オースタンス

 

認知症に不安を感じ、かつ予防行動の意欲はあるものの、何もできずにいる人が多い可能性がある。同社は、「認知症にならないための予防対策方法を広めていくことが必要。シニアがよく目にするテレビやラジオ、新聞や雑誌などでも具体的な認知症予防方法を紹介することが、効果的な対策になるだろう」とコメントしている。

 

 

 

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