ブランド丸ごとクリーンビューティ 今話題のSDGsな化粧品ブランド

花王グループのエキップが2020年に発売を開始した「アスレティア(athletia)」は、様々な要素にクリーンビューティを散りばめた化粧品ブランド。環境配慮やジェンダーレスを打ち出している点などが評価され、発売から約1年の間で主要女性誌を始めとした多くのビューティアワードを受賞。今注目のSDGsなブランドだ。

環境配慮を“クリーンビューティの世界観”で表現

世界的なSDGsの流れから、環境に配慮した化粧品・容器の原料を採用する事例は多く見られるようになってきたが、アスレティアはブランドコンセプト全体に「クリーンビューティー」を掲げ、原料のみならず店内の内装・床材・什器・装飾など、細部にまで環境配慮にこだわっている。
単にこだわりの範囲が広いだけではない。ともすれば少々小難しい印象を与える(または自分ゴト化させづらい)環境配慮の概念を“クリーンビューティ”の言葉に置き換え、女性の受容性を高めるオシャレな世界観へとブランドを作り上げた点が最大の特徴。環境配慮訴求で女性の心を捉えている好事例だ。


実際に見るとわかるが、HP、HPに使用している画像、ボトルデザイン、活動内容などその全てから、クリーンビューティーの統一した世界観を感じ取ることができる。

アスレティアが取り組む環境配慮

アスレティアは、3種の環境配慮に取り組んでいる。

自然への配慮

  • 原料に農薬や化学肥料を使わない
  • 土壌づくり・栽培・収穫・成分抽出の過程まで、トレーサビリティを明確にしている
  • 全ての製品に使用される香料は、天然植物精油を90%~100%を使用し、肌・からだ・心を考えて調香

環境への配慮

  • パッケージには可能な限りリサイクル素材を採用。一部商品では環境に負荷のかからないバイオ素材を使用
  • 店内の内装・床材・什器・装飾に、リサイクル素材やリサイクル可能なものを採用

社会への配慮

  • 動物実験を行わない
  • ジェンダー、国籍、年齢問わず、誰もが自分らしい生活を楽しめるブランドを目指す
  • ユーザーに正しい情報を提供するため、化粧品は、国際統一基準であるISO16128で定められた計算方法に準拠した自然由来指数を表記


これに加え昨年10月は「クリーンビュティープログラム」を始動。表参道店にアスレティアの空き容器を持っていくと、容器1個につき10円が日本自然保護協会に寄付されるというもので、その際、持参したユーザー自身が寄付先の活動内容を次の3つから選べるようになっている。

  • 海辺を守る活動(ウミガメが産卵しやすい砂浜を守る活動、他)
  • 森や里山を守る活動(四国のツキノワグマ、イヌワシの保全活動、他)
  • 自然を守る仲間を増やす活動(自然観察指導員の要請、他)

口コミから見る、”環境配慮”への評価

口コミを観察すると、使い心地や香り、おしゃれなボトル、顔・体に安心して使える点を評価する声が目立つ。ユーザーは20〜40代で、同社エキップが展開するSUQQURMKのリピーターなど、美容消費額がもともと高い層がメインのようだ。化粧水6,050円(税込)、クレンジングオイル4,400円(税込)とプチプラではないためユーザーは限定されるが、クリーンビューティの洗練された世界観は、美容消費額に関係なく、情報感度・美容感度の高い多くの女性の目を惹きつける。世界観を入り口に試用する女性は多いだろう。
肝心の環境配慮への口コミはというと、その点を評価する声はさほど見当たらず。各企業から最近よく聞こえてくる話だが、環境配慮型商品は業界内で盛り上がっているものの、消費者サイドはというとまだそこまででもなく、環境配慮の重要性は感じつつも、「環境配慮」や「SDGs」は明確な購入理由にまではなっていない。環境意識と消費行動の間に乖離があるのが実際だ。おそらくアスレティアにおいても同様で、今のところ、同ブランドが打ち出すほどには環境配慮を評価する声は見られない。今後環境配慮が消費基準になっていくのは明らかだが、そうなるまではもう少し時間がかかりそうだ。
 
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