3年ぶりの公表「国民健康・栄養調査」、女性の健康状態の概要は?
厚生労働省は28日、「令和4年 国民健康・栄養調査」の結果を公表した。コロナ禍による調査実施の見送りで、公表は3年ぶり。調査は令和4年11〜12月に実施した。女性の食塩摂取量や喫煙率は減少し、過去10年の間で有意な改善が見られている一方で、野菜摂取量、歩数、睡眠、血中コレステロールの状況は悪化。改善に向けた施策強化の必要性が明らかとなった。以下、女性の主な結果の概要。
改善している項目
■食塩摂取量
・食塩摂取量の女性の平均値は9.0g
・この10年で有意に減少
・摂取量は年齢とともに増加する傾向にあり、最も少ないのは20代で7.9g、最も高いのは70歳以上で9.4g
■喫煙
・習慣的に喫煙している女性は6.2%
・この10年で有意に減少
・喫煙率が最も高いのは40代で10.5%、最も低いのは70歳以上で2.0%
■血圧
・収縮期(最高)血圧が140mmHg以上の女性は21.1%
・令和元年から有意に減少
悪化している項目
■野菜摂取量
・女性の野菜摂取量の平均値は263.9g
・この 10 年で有意に減少
・最も少ないのは20代で189.6g、最も多いのは70歳以上で302.5g
■歩数
・女性の歩数の平均値は5,820歩
・この 10 年で有意に減少
・最も少ないのは70歳以上で4,422歩で、最も多いのは50代で6,754歩
■睡眠
・睡眠で休養が十分にとれていない男女は20.6%
・この10年で有意に増加
・50代の男女が最も高く29.4%、最も低いのは70歳以上の男女
■飲酒
・生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している女性は9.0%
・この 10 年で有意に増加
・最も割合が高いのは40代で16.5%
■血中コレステロール
・血清総コレステロール値が240mg/dL以上の女性は24.8%
・この 10 年で有意に増加
悪化も改善もしていない項目
■肥満
・肥満の女性は21%
・この10年で有意な増減なし
・肥満割合が最も低いのは20代で9.2%、最も高いのは70歳以上で24.6%
■痩せ
・痩せの女性は11.3%
・この10年で有意な増減なし
・20代の痩せが顕著で、19.1%
■低栄養
・低栄養傾向の65歳以上の女性は22.0%
・この10年で有意な増減なし
・最も割合が高いのは85歳以上で25.6%
■運動習慣
・1回30分以上の運動を週2回以上している女性は31.5%
・この10年で有意な増減なし
・最も割合が低いのは20代で15.2%、最も高いのは70歳以上で43.4%
■糖尿病
・糖尿病が強く疑われる女性は9.1%
・この10年で有意な増減はなし
・最も割合が低いのは20代で2.2%、最も高いのは70歳以上で15.8%
女性の健康食品の選択基準は?
小林製薬の紅麹サプリを巡る問題で、健康食品への不信感や動揺が消費者の間で広がっています。特に男性よりも健康意識・健康行動者率が高い女性による “健康食品の摂取控え” が懸念されることから、健康食品を普段摂取している20〜70代女性を対象に、健康食品に対するイメージの変化や、今後の摂取意向、今後の健康食品の選択基準を調査しました。女性たちのリアルな声からは、今後の健康食品の開発・販促・コミュニケーション設計のヒントを見つけることができます。詳細は「紅麹サプリ問題で、健康食品の選択基準に変化 女性消費者分析でわかった88キーワード」へ。
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