認知症の人が認識しやすい世界を動画で見てみよう、福岡市で広まる空間デザインの手引き
認知症基本法が施行され1年半。認知症との共生社会の実現に向けた取り組みが広がっている。認知症の人が見ている世界を理解することや認知症の人が暮らしやすい環境づくりも、その一つ。福岡市では認知症の人も暮らしやすい社会を実現しようと、事業者に向けたデザインのガイドライン「認知症の人にもやさしいデザインの手引き」を制作し、広く公開している。
認知症の人が自分の記憶や周囲の人に頼ることなく1人でも主体的に行動できるよう、空間デザインのコツをまとめたもので、住宅や施設などの屋内だけでなく、公園や歩道など屋外も対象にしている。床と壁のコントラストのつけ方、認識しやすいピクトグラム、生活動線の考え方、不安を感じさせたり混乱させない色味や模様などについて、わかりやすい事例とともに解説している。ガイドラインをもとにした環境整備は着実に進んでおり、市民体育館や公民館、公衆トイレ、介護施設など、すでに市内の52の施設が、認知症の人に優しいデザインを導入した(2024年1月末時点)。
ところで、認知症の人が認識しやすい環境とは一体どんな空間のことなのか?動画版のガイドラインからチェック。
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