「認知症基本法」施行、国・自治体の今後の施策は?
今月1日、「認知症基本法」が施行された。同法は認知症との共生社会の実現を目指し昨年6月に成立したもので、国や自治体が取り組む施策の他、9月21日を「認知症の日」、9月1日~30日を「認知症月間」とすることも定めた(詳細:認知症に関する初の法律「認知症基本法」、成立へ)。今後の基本的施策は以下。
- 学校や社会での認知症教育の推進
- 交通手段や交通安全の確保、見守り体制の整備
- 認知症の人が利用しやすい製品・サービスの開発や普及促進
- 認知症の人が自らの経験等を共有する機会や社会参加の機会確保
- 事業主への啓発を通して、認知症の人や若年性認知症の人(65歳未満で認知症となった人)の雇用継続と就職支援
- 認知症の人の意思決定と権利利益の保護
- 専門的医療と医療機関や医療提供体制の整備
- 保健医療サービスや福祉サービスの切れ目ない提供
- 認知症の人の保健・医療・福祉に関する専門的知識や技術を持つ人材の確保や養成
- 認知症の人や家族等の相談に対応するための体制整備
- 認知症の人や家族等の孤立防止
- 認知症の本態解明
- 認知症の予防・診断・治療・リハビリテーション・介護方法等についての研究推進
- 共生社会の環境整備と調査研究
- 全国規模の追跡調査実施と研究成果の実用化
- 認知症の予防に関する啓発や知識の普及、地域活動推進
- 認知症や認知機能障害を早期発見するため、地域包括支援センター・医療機関・民間団体等の連携体制の整備
国内の認知症の人は増加傾向にあり、2025年には約700万人、65歳以上の5人に1人が認知症になると予測されている。
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