AI活用の最新のヘルスケアソリューション、タイム誌が選ぶ2025年の画期的な発明品
米ニュースマガジンのTIME誌が発表した、「The Best Inventions of 2025」。世界中のTIME誌の編集者や特派員が、革新的で影響力のある発明品やアイデアを紹介する特集。今年は、特にヘルスケアや人工知能といった成長分野に注目。過去最多となる300製品を選出した。評価ポイントは独創性、有効性、野心、影響力など。前回の「生理・妊娠・更年期版」に続き本稿では、AIの進展が生み出した画期的発想のヘルスケアソリューションをピックアップ。
睡眠中の香りで記憶力向上、高齢者や認知症患者に
睡眠中にオレンジやユーカリなど40種類の香りを空気中で循環させることで、記憶力を向上させる「Memory Air」。神経科学者が開発したもので、寝室に置くだけの箱型装置。研究では、60〜80歳の高齢者の記憶は226%向上。認知症患者の記憶力については、なんと300%の向上が確認された。製品本体の画期性は無論、記憶における”香り”の重要性にも要注目。
食事写真から血糖値の上昇を予測、AIアプリ
食事の写真を撮影するだけで、血糖値をどの程度上昇させるかを予測するAIアプリ「January」。運動や食事の間隔をあけるなど、血糖値をコントロールするための適切な行動も提案する。アルゴリズムは、数千人の臨床試験データに基づく。面倒な血糖コントロールが、誰にとってもシンプルで手軽なものへ。健康行動の継続に大きく寄与するアプリだ。
脳波測定で、無呼吸や薬の副作用を予測
ポータブルなAI駆動型脳モニター「iBrain」。電極を備えた小型デバイスとヘッドハーネスが脳波を計測。無呼吸、パーキンソン病、脳腫瘍、薬の副作用といった症状の兆候となるバイオマーカーを、AIが抽出し可視化する。かつてスティーブン・ホーキング博士が研究に使用したプロトタイプを基に、2024年には米国4州で治験用デバイスとして正式に発売された。
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