7月の女性ヘルスケア市場ニュースまとめ、記事99選
7月に公開した記事を一挙振り返り。今月は、ヘルスケア市場の構造変化を改めて突きつけられるニュースが相次ぎました。人口減少社会に歯止めはかからず、昨年の出生数は初の70万人割れで過去最少の68万人に。一方で、65歳以上が総人口に占める割合は29.3%に達し、高齢化率は過去最多を更新。高齢女性に焦点を当てると、高齢女性の単独世帯は過去最多を更新し、577万に達しました(全国の世帯総数は5482.5万)。1986年は100万世帯ほどだったので、わずか40年で5倍以上に増えたことになります。子育て世帯で「仕事あり」の母親が初めて8割を越えたというニュースも、話題になりました。
「子どもの減少」「働く母親の増加」「高齢女性の増加」といった、近年顕著化する人口構造の変化を受け、ヘルスケア事業者の関心も”中高年層や働き世代の健康課題”に強く向いています。ある企業の社長は、「人口減少に抗うことをやめ、人口構造の変化に適応するビジネスにうまくスライドさせていくことに決めた」と語っていました(編集部員による雑談より)。
今月最も読まれたのは、ヘルスケアに特化した業界人の勉強会「ウーマンズ・ミートアップ」をお知らせした記事でした。「レッドオーシャン化が進む女性ヘルスケア市場で生まれる新たな勝ちパターン」をテーマに、今月29日に開催。市場のコモディティ化に加え異業種参入組との競争も年々激化する中で、「マーケティングの転換が急務である」との課題意識から、当日ウーマンズからは、昨今の業界トレンドを踏まえた新たな勝ちパターンを示しました。ヘルスケア事業者がマーケティングの転換の必要性を喫緊の課題と捉える動きは特にここ1〜2年で顕著化している印象で、実際に読者からもそう言った声が頻繁に聞かれるようになりました。なお、今回の開催の中では触れませんでしたが、「オンライン上のマーケティングにおいて、AIに選ばれる設計ができているか否か?」も、今後の新たな勝ちパターンとなることは、ここで補記しておきます。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
女性の健康ニュース
- 出生数の都道府県別ランキング、2024年は初の70万人割れで過去最少68万人へ
- PHRサービス提供者に向けたガイドライン、第4版を公開
- 歯科検診の受診率が初の6割超え、女性の方が男性より高い結果に(1〜85歳以上)
- 内閣府「令和7年版 障害者白書」公表、障がい者の雇用数は21年連続で過去最高の67.7万人へ
- 美容・健康・美容医療の国際見本市「ビューティーワールド ジャパン名古屋」開催
- 女性の健康政策、ヘルスケア事業推進に必須の基礎情報まとめ(2024~2025年)
- 消費者庁「令和7年版消費者白書」公表、家計消費の推移や消費者の意識・行動など
- 過労死等の労災認定、過去最多で1,304件に 精神障害が増加し女性は約5割
- ベビー関連ビジネスの市場規模、出生数減少も前年比増で4.5兆円へ
- 「イクメン」から「トモイク」へ、職場も家庭も脱ワンオペで共働き・共育てを推進 厚労省の新プロジェクト始動
- #Me too運動のムーブメントの裏で、医療界のセクハラの実態を明らかに
- 文科省「令和7年版 科学技術・イノベーション白書」公表、Society5.0の実現に向けた政策など
- 慢性腎臓病の発症・進展予防を目的としたヘルスケアサービスやデジタルヘルス、指針を公開 AMED
- 女性65歳以上の単独世帯、577万世帯で過去最多に
- 521市町村、使用済みおむつの持ち帰りを廃止 全国的に改善進むも地域差
- 猛暑・熱中症対策のソリューションが一堂に集結、「猛暑対策展」開催
- 子育て世帯で「仕事あり」の母親、初の8割超え 厚労省調査
- 介護ビジネスの企画を「クリエイティブ・ビジネス・介護・行政」の観点で支援、オープンケアチャレンジの公募
- 富士製薬工業×FRONTEO、女性医療におけるFICの新薬創出を目指す共創プロジェクト開始
- 推し活女子の消費額は平均40万円/年、ネイルやヘアメイクの“参戦準備代”やオタク間取引も活発
- 「リアル」よりも「バーチャル」の方が人は自己開示をする、女性同士が最も有効 TISなど研究チーム
- 東京都、職場環境の整備でフェムテックを導入する企業に奨励金
- 総務省「令和7年版 情報通信白書」公表、個人・企業の生成AIの利用状況など
- 佐賀県、経営層や人事部向けに「フェムケアSAGAフェスタ」開催 健康支援を通じた職場づくり推進
- 東京都、オープンイノベーション促進事業を開始 スタートアップと連携を目指す大企業の公募
- 国循×成和会、超高齢社会の“心リハ”を構築 心疾患の「急性期」と「回復期」の連携に向けた協定
- スポーツ用品・サービス・機器の専門展「SPORTEC 2025」開催
- 国交省「令和7年版 観光白書」公表、国内外の旅行者数や消費額など 訪日外国人の地方誘客に向け医療ツーリズム推進
- 国内初、アルコール依存症の治療アプリが保険適用へ
- ヘルスケア分野の国際的ビジネスコンテスト「GHeC」、日本企業が金賞を授賞
- セルフケアの性差、 女性に特有の意識・行動を男女5,000人調査で明らかに
- 「大学発ベンチャー表彰2025」最終ノミネート6社決定 AI活用の遠隔ICUなど
- 女性の勤続年数が長い企業ほど、女性の健康課題への取組みの実施率が高いことが明らかに
- 生活者のセルフメディケーションを支える商品が出展「JAPANドラッグストアショー」開催
- 1次予防領域のヘルスケア事業者は必読、医学会が作成した健康課題別の7つの「指針」
- スタートアップエコシステムの状況、日本と諸外国を比較した調査報告 東南アジアとの連携意義も整理
- タバコ1本で縮む寿命は「女性22分」「男性17分」、1箱で約7時間を喪失 英研究
- 【開催報告】レッドオーシャン化が進む女性ヘルスケア市場、新たな勝ちパターンは?
女性ヘルスケア業界動向
- 理美容サロンの市場規模は4年連続の拡大で2.1兆円へ、今後は集客力や客単価で企業間格差が顕在化
- 働く女性のためのサポートマップ、キャリア・育児・介護・健康課題など50の支援団体・企業を可視化
- 働く女性の「過剰適応」がメンタルヘルス不調へ発展、事例から学ぶ健康経営・女性活躍に必要な予防策とは?
- 高齢者ビジネスを発想できる記事46選、政策・注目市場・シニア女性の意識や課題
- 女性の「あはき柔整市場」は1,734億円へ縮小、物価高が影響も今後は需要増の見込み 注目は「根本からアプローチする施術」
- 急伸長する「インナーケア」需要、なぜ今? 女性たちの意識変化と各社の商品事例
- 美容医療の市場規模6,310億円へ拡大、女性の心理的ハードル低下で今後も伸長
- オープンイノベーションの事例が急増、女性ヘルスケア業界で注目の18選
- 新たな消費行動が広がり大きく伸長、フェーズフリーの市場規模232億円へ拡大
- 女性のライフコースアプローチ、健康施策の基盤として国内外で本格始動
- ヘルスケアビジネス、今後やってくる3大トレンドは?
- 健康・医療・介護福祉・美容の展示会一覧(2025年版)
女性生活者のデータ分析
- 女性が今年の夏に取り入れたい暑さ対策は?(20〜50代)
- 女性の美容医療の利用率は最高水準に、リピート率は44%で日常的な選択肢に
- 女性が健康のために日頃行っていること、行動者率を項目別・年代別にグラフ化(20〜80代)
- 運動不足を感じる女性8割、でも運動をしないのはなぜ?年代別(10〜70代)
- 関節リウマチ患者の特性を「行動ログ」から性差分析、健康・美容・グルメなどの関心領域も明らかに
- 高齢者の拒否的な態度や感情の起伏が課題に、福祉従事者の現場での困りごと
- 処方薬の副作用に性差、経験率も関心も女性の方が高い結果に 医療用医薬品の意識調査
- 女性の健康課題、職場でどんな配慮がされていると働きやすい?雇用形態・年齢別(20〜69歳)
- 女性は何をしている時がウェルビーイング? 全41項目の調査でわかった年代別トップ5(20〜80代
- 7割の女性が子育てで孤独を経験、職業や子の年齢が背景に
- 男と女の違い 〜性差分析&ヘルスケアマーケティングの発想に役立つ記事51選〜
- 女性は美容サロンでいくら消費する? カテゴリー別・年代別の平均利用金額(10〜60代)
- 評価の点数が高くても否定的な口コミがあると、女性は購入を躊躇う?
- なぜ女性に響かない? なぜ男性に売れない?17年間の7万人調査で見えた「男女で異なる購買のスイッチ」
- 家族が入居する介護施設のICT導入、どう思う? 望む理由と望まない理由
- 熱中症の予防対策が引き起こす健康不安 60〜90代が気掛かりなこと
- ライフステージ特有の健康不安に応える、自宅でおりもの検査キット 女性ユーザーの評価ポイントは?
- 年齢・閉経の有無で健康行動者率は変わる?骨密度に関する意識調査
マーケティング事例
- 聖マリ×シンバイオシス、女性のがん死亡1位「大腸がん」の早期発見に向けた研究を開始
- オイシックス×ノンピ、健康×コスパ×タイパの3拍子で、職場の食課題を解決 「飲む・食べる野菜スープ」発売
- TRFが開発、高齢者向けの「リバイバルダンス」が累計30万部を突破 運動を継続するモチベーションに
- ワコール、フェムケアブランドから布製おりものシートを発売
- 助産師特化の人材サービス、潜在助産師の復職支援で医療機関とマッチング
- アイスタイル、インナーケア市場へ参入 第一弾はスキンケア発想のサプリメント
- 猛暑で生まれた“夏仕様”マーケティング 花王、ユニ・チャーム、バスクリンの事例
- 海外事例に学ぶ、新発想のフェムテック3選(vol.2)
- 食を通じた熱中症対策で、高齢者特有のリスクを回避 翔裕館の取り組み
- 広がるインクルーシブデザイン、ヘルスケア商品・サービス事例4選
- MTG、リカバリウェアの新ブランド「ReD」を全国942の病院ショップで販売、患者・医療者・来院者の健康をサポート
- スマートエコー、赤ちゃんの心音が聞こえる妊婦向けのホームユースデバイス発売 妊娠期の不安軽減に
- ファミマ、初の「塩」フェアを全国で開催 塩分補給ニーズに応える
- エムスリー、子宮頸がんワクチンの接種状況をリアルワールドデータ活用で可視化
- 海外事例に学ぶ、新発想の更年期ソリューション3選
- 第一生命×東大、新たな社会指標「しあわせ寿命」を構築 ウェルビーイングの可視化を目指す
- シャープ、生理用ナプキンのディスペンサーを法人向けに発売 企業の福利厚生の充実を後押し
- タクシーのお迎え付き人間ドックプラン、心理的ハードルを下げ女性の受診機会を促す
- 広がる新習慣「タブレットで歯磨き」、無印・ウエルシア・LUSH・リリイーグルの事例
- 米フェムテック企業「マラマヘルス」、万博で開催されたGHeCのファイナリストに
- サイクルミー×ダイドー、業界初の「たんぱく質がとれる水」を発売 新習慣の“水で栄養補給”を提案するシリーズ第2弾
- 幸年期マチュアライフ協会、更年期支援を中高の保護者向けに本格始動 親子の対話促す
- 花王、都市型のウェルネスプログラム開催 地上250mで心身整える癒し時間
- シンガポールのフェムテック企業「ファソムX」、乳がん検診のワークフローを改善するAIアシスタント
- 女性はピルに何を求める?避妊以外のセルフケアニーズを調査(10〜20代)
- マツキヨココカラ、洗面台映えも意識した新PB「オーラルビューティーケア」のブランドを発表
- 星のやバリ、男女のセルフケア需要に応える滞在型プラン 新ウェルネスプログラム開始
ウーマンズ図書室
- どんな夏アイテムが人気?「落ちないコスメ」「熱中症予防」「夏の買って良かったもの」
- 「顧客が増え続ける」科学とは? デジタル時代のマーケティングの新定跡
- アロマテラピーの決定版、86種の精油とビジネスに役立つ実践ガイド
- 空前の薬膳ブーム到来で10万部突破、“食べて養生”のための基礎知識とレシピ集
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