ユニコーン企業、日本8社・米国750社 ディープテック投資も大差 経産省調査

経済産業省は今月21日、国内スタートアップの現状を分析した「スタートアップエコシステム調査2026」を公表した。国内スタートアップが創出するGDPは2025年に直接効果と間接波及効果を合わせ25兆6900億円に達し過去最大を更新した一方、企業価値10億ドル以上の未上場企業「ユニコーン」やディープテック分野のリスクマネー供給では海外との差が依然として大きいことが浮き彫りになった。

【出典】経済産業省「スタートアップエコシステム調査2026」

 

ユニコーン数は今年1月時点で米国750社、中国157社、インド64社、英国58社、ドイツ33社などに対し、日本は8社。先進諸国の中でも限定的な水準にとどまる。

研究開発の難度や事業化までの期間が長い「ディープテック(AI、バイオ・医療ヘルスケア、宇宙、食糧農業など)」分野へのベンチャーキャピタル(VC)投資額は25年、米国の2544億ドルに対し日本は34億ドルにとどまった。英国(130億ドル)、ドイツ(68億ドル)といった欧州主要国にも及ばない水準だった。

地域別では、スタートアップの67.2%が東京に立地し、資金調達額の73.4%も東京に集中している。調達額では福岡(4.0%)、神奈川(2.9%)、大阪・北海道(2.3%)が続くものの、いずれも1桁台で大都市圏外への広がりは乏しい。

明るい兆しもある。スタートアップによる創出GDPは前年比15.0%増と、日本全体の名目GDP成長率4.7%の3倍を超える伸びとなった。スタートアップのうちVCから出資を受けた企業は7225社と7割を占め、直接効果GDPの61%を生み出している。経産省はM&AやIPO済みであっても出自がスタートアップの企業は政策効果として捉える方針で、これら買収・上場済みの企業が直接効果GDPの75%を占める実態も示された。スタートアップの大型化が経済効果の鍵を握る構図と言える。

経産省は2022年策定の「スタートアップ育成5か年計画」で、創業の裾野拡大と並び大型化・グローバル化を重視する姿勢を示している。調査は経産省から委託を受けたPwCコンサルティングが日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)の協力を得て実施した。

 

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