農業技術10大ニュース 注目は農研機構開発のヘルシー商品

農林水産省は先月20日、2017年の1年間に新聞記事となった民間、大学、公立試験研究機関及び国立研究開発法人の農林水産研究成果のうち、内容に優れるとともに社会的関心が高いと考えられる「農業技術10大ニュース」を選定した。

農研機構開発 米粉100%パン

その中でも特に2018年のヘルスケア業界に影響を与えると予想されるトピックは、農研機構による、補助材料を使用せず基本原料だけで作れる米粉100%パンの開発だ。通常、市販されている米粉パンの多くは、パンに十分な膨らみを持たせるために増粘剤などの補助材料が添加されている。

農研機構は、増粘剤などの補助材料 を使わなくても、米粉、水、ドライイースト、砂糖、食塩、油脂(バターなど )といった基本食材だけでふんわりと膨らんだ米粉パンができる製法を開発し た。さらにこの研究成果はタイガー魔法瓶との共同研究で実用化され、「増粘剤や添加物を使ってい ない、グルテンフリーの米粉100%食パンがふっくら焼けるIHホームベーカリー< やきたて>KBD-X100」が、平成29年9月11日に発売された。


タイガー IHホームベーカリーやきたて KBD-X100-WF

「米粉=ヘルシー」イメージ 女性に人気

米の1人あたりの年間消費量が昭和37年度をピークに減少傾向にある中(昭和37年度:1人あたり118kgの米を消費/年、平成27年度:55kg/年)、その需要減少分を補う対策の1つとして米粉の需要拡大が期待されており、日本米粉協会の設立や米粉料理レシピコンテスト、米粉ソングのリリースなど、国が中心となって様々な取組みが推し進められている。各企業からも米粉を活用した商品が積極的に開発され、油を吸いにくい唐揚げ粉、グルテンフリーの麺、米粉のケーキミックスなどヘルシー素材として利用されている。消費者の間でも「米粉=ヘルシー」のイメージがあり、小麦アレルギーのある人やダイエットをしたい女性たちの間で人気だ。

農研機構によるこの度の研究成果により、2018年はさらに米粉の利用が拡大しそうだ。米粉に関する情報はこちら。⇒米粉の情報(農林水産省)

 

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