2018年の食トレンド予測 & 2017年の食トレンド振り返り クックパッド

クックパッドは先月27日、2017年「食のトレンド大賞」と2018年「食のトレンド予測」を発表した(※1)

2017年 食のトレンド

【大賞】インスタ映え×シズル感「チーズダッカルビ」

2017年最も注目を集めたのは、鶏肉と野菜に甘辛い味噌を和え、鉄板で焼いた韓国の人気料理「タッカルビ」。そこにチーズをのせた「チーズタッカルビ」がさらに話題となった。美味しさ、リーズナブル、時短、インスタ映え、シズル感などが受け、SNSやレシピサイトへの投稿数が増え、外食店舗、テレビ、書籍など幅広い業界を巻き込んだブームに。

画像:クックパッド

【準大賞】薔薇○○、トーストアート、ワンパン料理

画像:クックパッド

準大賞に選ばれたのは3つ。1つ目は、様々な料理を薔薇の花に見立てて作ったもの。餃子をくるくる巻いた「薔薇ぎょうざ」や、薄くスライスしたりんごをくるくる巻いた「薔薇アップルパイ」などだ。見た目のかわいらしさはもちろん、キャッチーなネーミングから、料理動画やSNSなどで話題を集めた。もはや芸術の域だ。

2つ目は、トーストをキャンバスに見立てて様々な食材でアートを施す「トーストアート」。こちらもインスタ映えするとして、SNS上で投稿する人が続出した。クックパッド上で投稿されているトーストアートを見てみよう。食べるのがもったいない!

3つ目は、フライパンや鍋ひとつでできるワンパン料理。調理方法がシンプルでさらに洗い物が少なくて済む点が、忙しい女性たちに支持された。フライパンのまま出してもオシャレな食卓を演出できる点も、インスタ映えバッチリだ。クックパッドによると「ワンパン」は昨年末からじわじわと検索頻度が高まり、4月時点では昨年同月比で約22倍だったとのこと。ワンパン料理の人気を背景に、食卓にそのまま出せるおしゃれなフライパンやミニサイズのフライパンなども最近の女性たちの間で需要が高まっている。

【その他】2017年を象徴するトレンドキーワード

その他、2017年に注目を集めた食トレンドとして、クックパッドは次のキーワードを発表した。

  • 低糖質
  • 甘酒
  • のっけ弁当(おかずをご飯の上にのっけるだけで完成)
  • 無限○○(切って混ぜてレンチンするだけの簡単レシピ。その代表は無限ピーマン)
  • 無限ゴマ油鍋(鶏ガラスープを注いで煮込む、2017年の注目鍋)
  • パッカンおにぎり(ご飯を丸めて海苔で巻き、切れ目から具材を詰めるだけのおにぎり)
  • ヨーグルトバーグ(ヨーグルトを使ったアイスクリーム)
  • 梅仕事(「丁寧な暮らし」をしたい人の増加で梅仕事が注目)
  • ガトーインビジブル(フランス発祥のケーキ)
  • パクチー(エスニックフード)
  • シャクシュカ(イスラエルの家庭料理)
  • 寿司ドーナツ(ドーナツ状の寿司)
  • とうもろこしご飯(とうもろこしを使った夏の炊き込みご飯)
  • シャカシャカクッキー
  • フルーツサンド
  • ロースイーツ(焼かないチーズケーキ)

トレンド調査ラボの村上雅洋さんは、2017年の食トレンドの傾向について次のように語っている。

今年の流行語大賞にもノミネートされている“インスタ映え“ですが、毎日の料理では見栄えに何かの特徴をかけ合わせた“インスタ映え×◯◯”がトレンドの主流と感じます。

また、毎日の料理となると、時短や簡単をキーとして「効率」が求められます。そんな中では“インスタ映え×時短・簡単”なメニューも人気でした。

近年はSNSの普及で生活に密着した情報交換が行われており、「日々の料理」への関心は老若男女を問わず高まっています。(引用:クックパッド)

2018年 食のトレンド予測

1.インスタ映え

クックパッドは 引き続きインスタ映えする料理へ人気が集まると予想。特に見た目が可愛く簡単でアレンジの幅が広い「ビスケットブラウニー」や「オープンパンケーキ」に注目。

2.和食、健康

オリンピックムードの高まりと共にさらにインバウンド需要が盛り上がりを見せ、ごはん・スイーツ問わず幅広く「和食」への注目度が高まると同時に、和食のヘルシーなイメージから、「健康」にも注目が高くなると予測。

近年、国内では伝統回帰の流れが起きており、昔の食スタイルや地域の伝統食など和食が見直されている。「伝統食の復活」は、グローバルでの食品市場トレンドキーワードとしても発表されており、特にヘルシーなイメージが強い和食は国内のみならず国外でもさらに注目を集めそうだ。

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 3.フードロスへの関心高まる

クックパッドは、生活者の間で「フードロス」問題への関心がより高まると予測。2013年に消費者庁が「食べられるものを捨てることについて考える、行動する」というビジョンを掲げフードロス・チャレンジ・プロジェクトを開始し、イオンなどの大型スーパーもこの活動に賛同し、消費期限の迫った商品から選んで先に食べることを促すなど、問題解決に向けて取り組みを開始し注目されている。特に女性たちの間で共感されている。

消費者庁の調査では、現在「食品ロス問題に取り組む人」はすでに6割に上る。余った食材をムダにせず「使い切る」意識は生活の中にさらに強く根付きそうだ。ちなみに「食品廃棄物の排除」についても、グローバルでの食品市場トレンドキーワードの1つとして挙げられている。

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4.その他、2018年ブームの兆し「食のキーワード」

ブームの兆しが見える、その他の食キーワードをクックパッド編集部がピックアップ。

  • キャンプ飯(アウトドアでの食事)
  • ゆるベジタリアン(「週末だけ」「飲みすぎた翌日だけ」などライフスタイルに合わせて実践するゆるいベジタリアン)
  • 中東料理(野菜や豆を使ったヘルシー料理が多い)
  • バインミー(ベトナムのサンドイッチ)
  • ギー(南アジアで古くから作られている「ミラクルオイル」)
  • あと出しご飯(帰宅が遅い家族のための食事)

(※1)本賞はクックパッド検索データ分析ツール「たべみる」やクックパッドニュースのアクセス数などのデータをもとに、今年を代表する料理のトレンドのキーワードを選出

 

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