血圧計機能を備えるスマートウォッチの動向(2/3)

血圧計の機能を備えたスマートウォッチとは?

多彩な機能を誇るスマートウォッチだが、従来は血圧を測る機能を備えてなかった。しかし最近は、血圧計の機能を備えたスマートウォッチが登場して注目を集めている。

血圧測定ができるスマートウォッチ

血圧測定には「血圧計」が活用されてきた。腕を通して測定する「アームイン式」がイメージされることが多いが、家庭で使う血圧計としては上腕に巻いて測定する「カフ式」、手首に巻いて測定する「手首式」の2種類が一般的。血圧測定ができるスマートウォッチとは、手首式の血圧計と同様の測定方式となる。

血圧測定の原理

一般的な家庭用血圧計では「カフ」と呼ばれるベルトを巻き付ける「オシロメトリック法」が用いられる。この方法では、巻き付けたカフに空気を送り込んで加圧することで血管を圧迫させ、その後、減圧した際の血流によるカフ内に伝わる振動を読み取って血圧を測定する。

一方スマートウォッチはセンサーを搭載し、脈拍を打った時に流れる血液に光を当てて、その反射を測定して脈拍数を測る。その後、独自のアルゴリズムを用いて脈拍数から血圧を計算して割り出す。米国では通常の空気圧縮による血圧測定の方法をスマートウォッチに活用したデバイスの開発が進んでいる。

血圧測定ができるスマートウォッチの主な機能

豊富な機能を備えるスマートウォッチ。健康管理機能だけではなく日々の生活をサポートする機能が満載。血圧測定機能が加わった血圧計スマートウォッチはより多くの人の関心を集めるようになり、商品のラインアップも広がっている。

  • <健康管理機能>
    ・血圧計
    ディスプレイの裏側に搭載されたセンサー機能によって血圧を測定する。アプリと連動することでデータ管理ができる
    ・心拍計
    光学式の心拍センサーを用いて心拍数を測定。トレーニング中の心拍数を記録することで運動強度の調整などにも役立つ
    ・歩数計
    移動距離を算出したりGPS機能を備えているものもある。ウォーキングをする人にとっては欠かせない機能の一つ
    ・活動量計
    運動時のみならず家事やデスクワークといった細かな動き、睡眠など安静時の基礎代謝に至るまで1日のすべての身体の動きを測定する
    ・睡眠計測
    眠りに落ちた時に自動測定を開始する。単純に時間を計測するだけでなく、眠りの深さや質を測定してくれる製品もある
    ・カロリー記録
    身体の揺れなどから運動の強さを測定して、消費カロリーを計測する
    ・座りすぎ警報
    一定時間座り続けていたらアラームで知らせてくれる機能。腰痛やエコノミー症候群などの予防に役立つ
    ・月経管理
    生理周期や排卵日を記録したりそれらの予測をして通知する
    ・ストレスチェック機能
    心拍数変動(HRV)を解析し、現在の身体のエネルギー残量(ストレス抵抗力)を測定。ストレスの増減などを確認できる
  • <日常生活サポート機能>
    SNSやメールの通知
    LINE、ツイッター、Facebook、スカイプ、メールなどの受信を知らせてくれる
    ・電話着信の通知
    スマホにかかってきた電話の着信を通知。また、スマホと連携することなくスマートウォッチ単体で通話できる製品もある
    ・電子決済
    事前にクレジットカード情報を登録しておくと、支払いの際にレジの受信機に近づけるだけで決済が完了。Apple PayやGoogle Payなどが利用可能
    ・GPS機能
    GPSを活用することで次に曲がるべき方向や距離を表示するなど道案内をしてくれる
    ・タスク管理
    現在実行中のタスクとその進捗状況などを表示する
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