睡眠負債トレンド受け、カフェインレス市場は拡大中

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近年指摘されている睡眠負債や、妊娠中でもコーヒーや紅茶を楽しみたい妊婦のニーズの高まり、カフェイン対策女子の増加などからカフェインレス市場が賑わいを見せている。

賑わうカフェインレス市場

カフェインレス飲料、続々

紅茶ブランド「リプトン」は昨年9月よりリプトン初のカフェインレスティーを発売開始。雪印メグミルクも昨年9月より、発売から55年以上たつロングセラー商品「雪印コーヒーミルクたっぷり仕立て」のカフェインレスバージョンの発売を開始。キッコーマン飲料は昨年11月よりカフェインレス豆乳飲料「豆乳&コーヒー」を発売開始、他各社・各ブランドからカフェインレス飲料が続々登場している。
カフェインレス飲料

カフェインレスコーヒーを楽しむ「睡眠カフェ」、登場

ネスレ日本は3月6日、東京・大井町に、コーヒーの飲み分けを通じて新しい睡眠スタイルを提案する体験型カフェ「ネスカフェ 睡眠カフェ」をオープンする。社会的に問題となっている日本人の睡眠不足や睡眠負債に注目し、これまでに期間限定で3回オープンしたところ好評だったため、常時営業に踏み切った。

ネスレカフェ睡眠カフェ

出典:ネスレ日本

「ネスカフェ 睡眠カフェ」で客は、カフェインを含むコーヒーを飲む「ナップコース」か、カフェインレスコーヒーを飲む「睡眠コース」を選べる。「ナップコース」では、カフェインを含むコーヒーを飲んだ後に仮眠を取る。入眠前に飲むことで仮眠後のパフォーマンスを維持する体験を提供する。「睡眠コース」では、カフェインをカットしたコーヒーを楽しんだ後に仮眠をとり、目覚めたら通常のカフェインを含むコーヒーを飲む。快適な寝起きの体験を提供する。

カフェインレスのある暮らしを提案

UCC上島珈琲は、おいしさを追求したカフェインレスコーヒーの情報と合わせ、カフェインレスコーヒーのあるライフスタイルをホームページ上で提案。カフェインレスコーヒーというと妊婦のニーズが高いことから妊婦へ向けた訴求が多いが、同社はすれ違う共働き夫婦に向けた提案もしている。共働き世帯の増加を背景に描いた今時ストーリーで、「あ、こんな楽しみ方もあるのか!」と思わせるのがうまい。夜に二人でほっこりタイムを楽しみたい夫婦の心にささるはず。

 

カフェイン対策女子の声

カフェインは、適量摂取することで頭が冴え眠気を覚ます効果がある一方で、過剰に摂取した場合の一般的な急性作用は 、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気をもたらすなど悪影響を招くこともあるため、妊婦や健康意識の高い女性たちはカフェインを控える傾向がある。UCC上島珈琲の調査によると、カフェインレスコーヒーを飲んでいる人の理由トップ10は以下。

  1. 睡眠に気を遣っている
  2. コーヒーを飲む量が多い
  3. カフェインの摂り過ぎは良くない気がする
  4. 健康に気を使っている
  5. 胃への負担を軽くするため
  6. トイレが近くなるので
  7. 血圧上昇予防
  8. お腹の子供のため
  9. 胸やけ防止のため
  10. 冷え性によくないから

 

妊娠・出産・育児の情報サイト「ベビカム」が実施したカフェインレスコーヒーに関する調査では、女性たちから次の声が集まった。

  • 妊活中や妊娠中、授乳中の人が飲む特別なものだと思っていましたが、飲んでみると飲みやすく、カフェインの摂取を控えたい夜の時間でも、気にすることなく愛飲しています。我が家では友人が遊びに来たときに出すと喜ばれることも多く、ストックしています(31歳女性、子ども2歳、5歳)
  • とても飲みやすい。お友達とカフェに行ってもカフェインが入っていて飲めるものがない、ということがなかったので気に入っています。香りがとても好きなので、リピートしています(31歳女性、子ども2歳、5歳)
  • そこまでコーヒーが好きではないのですが、香りに癒されるので時々飲みたくなります。スタバのようなカフェでゆっくり座ってコーヒーが飲めるのは、ちょっとしたご褒美的な気分に(31歳女性、子ども1歳)
  • コーヒーはブラックよりカフェオレ派ですが、妊娠中でもあまり罪悪感を感じずに飲めました。味ももちろんおいしかったです」(34歳女性、子ども7ヶ月、3歳)
  • 物によっては薄く感じたりするので、初回購入時はギャンブル的な感じが否めません。お気に入りが見つかれば、いつの時間帯でも飲めるので便利だとは思います(36歳女性、子ども2ヶ月)
  • 普段から飲んでいたネスカフェと遜色ない味わいだったので、妊娠中も授乳中も、コーヒーが飲めないストレスをあまり感じずに済みました(39歳女性、子ども4歳、7歳)
  • コーヒー好きにとって、妊娠期間中にカフェインを控えるのはつらいと思うので、より多くのお店で取り扱ってほしいです(34歳女性、妊娠8ヶ月)

 

カフェイン含有量

カフェインを多く含む主な食品は次の通り。世界保健機関(WHO)は、胎児へのカフェインの影響はまだ確定していないがコーヒーの摂取量は一日3~4杯までにすべき、としている。各国のカフェインに対する見解は「食品安全委員会 食品中のカフェイン ファクトシート」から確認できる。

カフェイン濃度

食品安全委員会「食品中のカフェイン」を基にウーマンズラボで作成

 

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