女性が怒った・呆れた・不快な接客とは?不満投稿の分析でわかった、企業が今すぐ改善すべきこと(4/4)

11位:「他の客への対応・注意不足」に関する不満

11位は「他の客への対応・注意不足」。特に、騒ぎがちな子どもや若者の来店が多い店舗や、乳幼児を連れていたり妊婦の来店がある店舗では配慮を強化したい。客が直接注意をすると客同士で揉める可能性もあるので、そこは店員が早めに気づいて注意をするようにしたい。ただし、騒いでいる人たちも大事な客なので、もめたり不必要に不快感を与えないよう、注意の仕方には気をつけたい。

<実際の声>

  • 【-】子供が夏休みで、スーパーのお惣菜周りを走り回っている。親は歩きスマホをしていて、子供に注意もしていない。揚げ物などパックに入っていないものもあるので、お店の人も注意してほしいし、親も子供をちゃんと見ていてほしい。危ないし埃が舞うから汚い。(女性30代)
  • 【-】店内で大声でしゃべっているカップル。話している会話が周りに丸聞こえ。下品な会話。食事をする場所なのに。大声でしゃべっている客は店員さんが注意してほしいです。(女性40代)
  • 【-】土日に行くとだいたい自転車で追いかけっこしている子供がいる。周りが見えておらず歩きはじめの子供や妊婦には恐怖。親は他人のフリしているし、自転車コーナーにスタッフをおいてほしい(女性30代)

11位:「接客が遅い・待たされる」に関する不満

同じく11位は「接客が遅い・待たされる」。オーダーしてもすぐに来ない。予約して行ったのに予約時間を過ぎても待たされるなど。

<実際の声>

  • 【店員が最悪】店員が呼び鈴を鳴らしても全く来ない。予約の変更の際も電話で10分以上待たされ、お店に到着しても入り口で店員は知らん顔。(女性20代)
  • 【予約】予約時間より十分早く着いたのに、予約時間を過ぎても受付さえされずに待たされています。何の為の予約時間なのでしょう。一度に受け入れられる人数分の予約を取って欲しいです。(女性30代)

その他:その他の接客サービス

いずれの項目にも分類されなかったその他の不満の中でも特に気になった投稿は、冷房の温度に関すること。店内が「寒い」という不満が散見された。体感温度は男女差がある上に同じ女性でも体質やその時の健康状態で異なるので、全女性が快適と思える温度調整を維持するのは難しいが、せめて、冷房の吹き出し口に近い場所は、(飲食店であれば)テーブルは置かない、女性は案内しない、ブランケットを用意する、温度調整の必要の有無を聞くなどと言った配慮を意識したい。

<実際の声>

  • 【-】冷房がきつすぎて寒い、店員さん長袖してるくらいなら冷房あげて。(女性20代)
  • 【トイレ借りる時】セブンイレブンのトイレ借りる時が不満です。店員さんに声かけないといけないがレジとかで声かけにくい。(女性20代)
  • 【店員】座っている椅子を蹴られて椅子は斜めにズレるし箸が口に入っている時だったので危なかった。食事中にバタバタしないで。(女性40代)

接客が原因で女性に嫌われないために

接客に関する不満を見てみると、実に些細なことで女性をガッカリさせ不快にさせていることがわかる。身勝手なワガママでもなければ、無理難題を突きつけられているわけでもないので、ちょっとした「気付き力」が接客する側にあれば、どれも改善はそんなに難しくないはずだ。同時に、統一したクオイリティの接客を現場に浸透させていく仕組みづくりも再考が必要そうだ。企業のトップや上層部がいくら素晴らしい接客方針やクレドを掲げていても、実際に接客を日々続けるのは現場にいる店員一人ひとり。不満の内容を見ている限りでは、店員一人ひとりにきちんと浸透しているとは言い難い。難しいのは、女性の不満を理解することよりも、十分な接客スキルを現場レベルにまで一様に浸透させることのほうだろう。女性の不満を拾い上げることも大事だが、まずは、自社の接客の実態を把握し、あらかじめ決めている接客の基本が十分に浸透しているかどうかを確認するのが先決かもしれない。

 

【共同研究パートナー】
株式会社インサイトテック

43万人以上の生活者(女性31万人、男性12万人)が、日常生活で感じたあらゆる不満を投稿する「不満買取センター」を運営。過去5年間で蓄積されたオーガニックな不満インサイトデータは1,400万件以上。独自ノウハウ、分析AIを活用し、マーケティングや商品開発につながる形に「価値化」、マーケティングレポートとしてご提言します。

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