ドラッグストア業界、最新動向がわかるトレンド4キーワード 矢野経済研究所

矢野経済研究所は先月、国内のドラッグストア市場を調査し、昨今の業界トレンド4項目を挙げた。

■ M&A

近年、大型ドラッグストアチェーン経営企業同士の合併による規模拡大、食品スーパーの買収による食品事業の強化などが進んでいる。国内の小売市場が縮小する中、M&Aによるシェアや事業領域の拡大、経営の合理化が今後も重要になるとみられる。

■調剤事業

調剤専門の門前薬局(敷地外だが病院のすぐ近くにある調剤薬局)が処方箋の大半を応需してきたこともあり、以前はドラッグストアの調剤対応は必ずしも進んでいるとは言えなかった。そのため、ドラッグストアチェーン経営企業の調剤事業は、長らく調剤専門薬局での展開が主流であった。今後、高齢化や面分業(医療機関を限定せず多数の処方箋を受け付ける形態)の拡大により、ドラッグストアでの処方箋医薬品の需要は一層高まるものとみられる。調剤報酬や薬価改定の影響を受けるものの、調剤事業は専門性が高く、食品スーパーやディスカウントストアなどとの差別化要素となり得る。

■PB商品

粗利益の向上や他社との差別化戦略を目的として開発に注力する企業が多い。近年、付加価値の高い高価格帯のPB商品も注目を集めている。今後、ドラッグストアのSPA(製造小売業)としての一面が強まるとみられる。

■海外展開

アジア各国をターゲットに据える企業が見られる。ドラッグストアチェーン経営企業各社の海外売上高は国内売上高と比べるとまだ小さいものの、今後の人口増加が見込まれるアジア市場での事業展開に各社が取り組んでいる。

 

 

フェムテックレポート ビジネスモデル、需要性、課題

 

【編集部おすすめ記事】
ジェンダード・イノベーションとは? 商品事例・市場規模・最新動向
女性ヘルスケア業界とは 概況・市場規模・動向など 初心者向け完全ガイド
健康行動に取り組んでいない女性6割、なぜ無関心?
健康行動の継続率が高いデジタルヘルスとは?カオスマップ2023
【レポート】売れるフェムテックの「開発」と「販売戦略」 17の障壁と対策

PAGE TOP
×