エイブル、70歳以上の部屋探しサービスを全国展開 見守りや24時間対応の健康相談サービスも
不動産賃貸仲介のエイブルは今月11日、高齢者の部屋探しをサポートするサービス「エイブルシニアパック」の販売を、全国の直営店舗で開始した。高齢者の入居を不安視する貸主の課題と、住まい探しで断られる高齢の入居希望者の不安を同時に解消する取り組み。昨年11月に東海エリアでトライアル販売を実施してきたもので、運用体制や客の反応を検証し全国展開を決めた。
同サービスが狙うメインターゲットは、70歳以上。高齢層でも安心して部屋探しができるよう、セキュリティーサービスのアルソックと、クレジットカードのエポスカードと連携してサービスを構築した。エイブルの管理物件の入居者を対象に、アルソックによる安否確認センサーや緊急通報ボタン、24時間の健康相談サービスを提供する他、エポスカードのカード利用者には、家賃債務保証サービスを無料で提供する。
これまで同社では、物件の貸主と一件一件個別で交渉し、高齢者が入居できる「シニア相談可」の物件を増やしてきた。だが高齢者の部屋探しが社会問題化する中、属人的な方法ではなく仕組みとして解決したいと、サービスの開発に至った。同社によると、高齢者特有の課題に対応する複数のサービスをセットにした住まい支援サービスは、国内でもまだ珍しいという。入居にあたり身体状況による制限は設けていないが、今後は介護が必要な人に向けたサポートもできるよう、介護事業所との連携も視野に検討を進めている。
事故や孤独死、家賃滞納などの懸念から貸主が高齢者の入居を拒むケースが多い中、貸主・借主双方に安心をもたらす新しい仕組みとして、利用が広がりそうだ。
【編集部おすすめ記事】
■高齢者ビジネスを発想できる記事46選
■高齢者特有の薬物療法のポイントを解説、ガイドライン2025
■高齢者の拒否的な態度や感情の起伏が課題に、福祉事業者の困りごと
■人気のヘルスケア商品分析で明らかに、「女性の健康消費を促すマーケティング」は?























