学研グループ、創薬事業で新会社を設立 コンセプトは「老化の遅延」「老化の治療」
学研ホールディングス(東京・品川)と、グループ会社で介護事業所を全国で展開するメディカル・ケア・サービス(埼玉・さいたま)は、京都大学との共同研究を基盤とした新会社Gerok(ジェロック/京都)を設立した。今月1日に始動し、老化関連疾患の予防・治療を目指す研究成果の社会実装を進める。
老化研究に取り組む京都大学の鍋島陽一教授と昨年に開始した、認知症の予防・治療に関する共同研究の成果を社会実装するため設立した。取り組むのは、創薬事業とヘルスケア事業。創薬事業では、抗老化遺伝子として知られるα-Klothoの機能解析や、α-Klothoを活性化する低分子化合物の開発展開を軸に、「老化の遅延」「老化の治療」をコンセプトに、アンメットメディカルニーズの高い老化関連疾患や希少疾患を標的とした医薬品開発を目指す。ヘルスケア事業では、創薬研究で得た知見を応用したヘルスケア製品を開発。2027年度の実用化を目指す。また、認知症の予防から治療までを見すえた研究開発事業も推進。2030年の社会実装を視野に入れる。
高齢化が加速する中、学研グループは中期経営計画でウェルネス領域を重点戦略に掲げており、健康寿命の延伸市場へのアプローチを推進してきた。Gerokの設立はその一環に位置付けたもの。
【編集部おすすめ記事】
■妊娠が老化を加速させることが明らかに、DNA解析で生物学的年齢の進み方を確認
■抗老化市場は6兆円へ、健康寿命延伸の研究最前線
■フレイル予防のために何をしている?性別・年代で行動者率と認知率に差
■サルコペニア・フレイルのヘルスケアサービス指針 日本サルコペニア・フレイル学会
■女性ヘルスケアビジネス戦略ハンドブック2025 市場全体像とマーケティング基本施策