女性1万人の意識調査、有子女性の「子がいて良かったこと」、無子女性の「子を望まない理由」

日本財団が、18歳〜60代の1万人の女性を対象に実施した調査で、女性たちの子育て意識を明らかにした「1万人女性意識調査 〜少子化を背景とした女性の子育て意識〜」2023.5。少子化社会における女性たちの出産・子育ての意識や、日本社会の不安や課題、政府の少子化対策や子ども家庭庁に期待することなどを聞いた調査で、その中で、子どもがいる有子女性と子どもがいない無子女性それぞれの意識も明らかにした。

有子女性

子どもがいて良かったと思うこと

有子女性4,960人に「子どもがいて良かったと思うこと」を聞いたところ、18歳〜60代の全体のトップ10は以下だった(3つ回答)

  • 1位:子どもの成長を通して感動する場面に出会える(57.7%)
  • 2位:かけがえのない存在に出会い、生き甲斐ができた(47.0%)
  • 3位:幸せを感じることが多くなった(39.5%)
  • 4位:子育てを通じて自分の視野が広がった(28.4%)
  • 5位:親孝行ができた・親が喜んだ(18.2%)
  • 6位:子どもを通じて交友関係が広がった(17.0%)
  • 7位:子どもを通じて地域社会との繋がりができた/広がった(10.6%)
  • 8位:正義感・責任感が強くなった(9.6%)
  • 9位:パートナーや双方の家族との絆が強まった(6.8%)
  • 10位:パートナーが喜んだ(6.2%)

年代別に見ると、「子どもの成長を通して感動する場面に出会える」は高年齢層ほど高く、60代では6割超え。「子育てを通じて自分の視野が広がった」も、年齢とともに高くなる傾向が見られる。一方、若年層に多いのは「幸せを感じることが多くなった」で、18~29歳が最多で約5割。

【出典】日本財団

 

子育てにおいて大変だと思うこと

「子育てにおいて大変だと思うこと」のトップ10は以下(3つ回答)

  • 1位:経済的負担の増加(42.1%)
  • 2位:いじめ、受験、非行など心配事の増加(37.8%)
  • 3位:自分の自由な時間の減少(37.0%)
  • 4位:子どものしつけなど精神的ストレスの増加(36.2%)
  • 5位:女性の負担が大きすぎる(31.9%)
  • 6位:子育てをめぐるパートナー・家族との意見の違い(14.9%)
  • 7位:仕事を辞める・セーブせざるを得ないこと(12.6%)
  • 8位:子育てにおける孤独感(9.2%)
  • 9位:昇進や転職などキャリア形成が難しいこと(4.2%)

子どもの年齢にもよるが、年代別に見ると、およそ各年代特有の悩みが見えてくる。18~29歳は「子育てにおける孤独感」「昇進や転職などキャリア形成が難しいこと」、18〜29歳と30代は「自分の自由な時間の減少」、40代は「経済的負担の増加」、50代以上は「心配事の増加」の割合が高い。

【出典】日本財団

 

無子女性

無子女性1,997人に「子どもを産まない理由」を聞いたところ、トップ10は次の結果となった(3つ回答)。

  • 1位:経済的な負担が大きくなるから(40.8%)
  • 2位:子どものしつけなど精神的ストレスが増えそうだから(38.0%)
  • 3位:自分の自由な時間が減るから(35.0%)
  • 4位:今の日本社会は子どもを産むには不安要素が多すぎるから(26.3%)
  • 5位:ママ友の交流など、面倒な付き合いが増えそうだから(19.5%)
  • 6位:仕事を辞める・セーブしなくてはならなくなるから(8.1%)
  • 7位:子育てをめぐりパートナー・家族との意見の違いが生まれそうだから(5.6%)
  • 8位:昇進や転職などキャリア形成が難しくなりそうだから(2.9%)

年代別でも上位3項目に変わりはないが、若年齢層ほどスコアが高くなる傾向が顕著。60代では「仕事を辞める・セーブしなくてはならなくなるから」が他の年代より高い。既婚層では「ママ友との交流など、面倒な付き合いが増えそうだから」が25%と高い。選択項目以外の理由として自由回答で上がったのは、「子どもが嫌いだから」「自分が子どもの時から子どもが嫌いだったから」「心身があまり丈夫でないため気力や自信がない」「自分に似た人間を産みたくない」などだった。

【出典】日本財団

 

 

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