40代・50代の出産ラッシュ、アラフィフ出産は年間でどれくらい?
スーパーモデルとして一世を風靡したナオミ・キャンベルさんが、50歳で1児のママになったニュースが先週話題になった。各メディアの報道によると、子どもの父親や赤ちゃん誕生の背景(人工授精なのか、養子なのか、代理出産なのか)に関しては不明のようだが、50代有名人のママデビューはまたも世間を驚かせた。国内でも同様にアラフィフ有名人の妊娠・出産が続いているが、気になるのはアラフィフ世代で出産する女性の数。一体、国内ではどれくらい?
40代後半〜50代で妊娠・出産した有名人
今やアラフォーの出産は普通。有名人に限らずアラフォーで出産するのは珍しくなくなり、最近特に話題を集めるのは40代後半〜50代女性の出産だ。国内外の有名人で、アラフィフで妊娠・出産したのは例えば次の女性たち。
- ジャネット・ジャクソンさん(50歳で出産)source
- ハル・ベリーさん(47歳で出産)source
- 女優の小松みゆきさん(49歳で出産,今年2月に発表)
- 元テニスプレーヤーの杉山愛さん(45歳で妊娠,今年2月に発表)
- お笑いタレントのだいたひかるさん(45歳で妊娠,今年5月に発表)
全体の3割が高齢出産、アラフィフ出産は何人?
高齢出産の定義は、35歳以上での出産のこと。日本産婦人科医会によると晩産化は1980年代〜1990年代に進み、特に2000年代に入り加速している。以下のグラフを見るとわかる通り、20代(グラフ内の緑・黄緑)での出産が減り、代わって30代(グラフ内のベージュ・赤)が増加。割合としては小さいが40代も徐々に増加し(グラフ内の紫・紺)、2016年時点で高齢出産は全体の3割を占めるようになった。
もう少し具体的な数字を見てみよう。以下は母の年齢階級別に見た出生数(2019年)。この年の全体の出生数は865,234人で、最も多いのは30代前半。40代に入ると出生数は大きく減少し、40代後半以上になると激減する。とは言え、それでも1,649人は40代後半以上で出産している。これを多いととるか少ないととるかは別として、数字が示す通り、40代後半以上で出産する女性は一定数いる(厚労省「2019人口動態統計月報年計の概況」)。
- 19歳以下:7,782人(0.8%)
- 20〜24歳:72,092人(8.3%)
- 25〜29歳:220,932人(25.5%)
- 30〜34歳:312,579人(36.1%)
- 35〜39歳:201,009人(23.2%)
- 40〜44歳:49,191人(5.6%)
- 45歳以上:1,649人(0.1%)
高齢出産、リスクに対する考え方
高齢出産の中でも特に40代は妊娠そのものが容易ではない上に、妊娠の維持・出産や子の健康リスクを伴うため、子を希望しつつも妊活の開始・継続に悩む女性の声は多い。高齢出産の是非は簡単に語れるものではないが、日本産婦人科医会は次の見解を示している。年齢に関係なく妊孕性には個人差が見られるように、高齢出産のリスクにも個人差がある、といった内容だ。
近年、出産年齢がどんどん高くなっており、高年であっても大多数の方は問題なく元気な赤ちゃんを産んで育てていらっしゃいます。比較的高年に多い異常は、妊娠高血圧症候群とよばれる血圧が上がってしまう異常です。(中略)ほかには、赤ちゃんのダウン症候群などの染色体異常。例えば20歳代の母親から生まれてくるダウン症の赤ちゃんは1000人に一人程度ですが、40歳では100人に一人の確率になります。しかし40歳でも99%は大丈夫なわけで、無茶苦茶リスクが高いというわけではありません。どう考えるかはその人次第ということになります。
また、何歳だと高年という線引きはできません。若くても病弱であれば、妊娠中にトラブルを引き起こすこともしばしばありますし、比較的お年を召していても、元気に妊娠、出産を乗り越える方は沢山いるからです。(引用:日本産婦人科医会)
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