10代の中絶件数は9,569件、年代別の人工妊娠中絶件数(10〜50代以上)
厚労省は10月末、「衛生行政報告例の概況(2022年度)」を公表した(※)。それによると、2022年の人工妊娠中絶件数は、前年比 3,449人の減少で12万2725件だった。10代は9,569件で、最年少は15歳未満で147件。20〜30代に集中しており、40代後半以降で急減する。最年長は50歳以上で8件。
人工妊娠中絶については、とりわけ、知識がまだ不十分な10代に向けた教育が必要とされている。10〜50代女性を対象にした民間調査では、人工妊娠中絶にネガティブなイメージや抵抗感を持っているのは10代で、「妊娠した以上は産むべきだ」「中絶という言葉に抵抗感がある」と回答した女性は10代に最も多かったことがわかっている(詳細:SRHR意識調査、年代で異なる「避妊・中絶」のイメージ)。「産む・産まない」の自己決定権に対する理解が不十分であったり、周囲からの非難や排斥を避けたいといった意識や倫理観などから抵抗を感じやすいことが背景にあるとみられる。
(※)これまで公開されてきた人工妊娠中絶件数は、”中絶手術”の件数を示したものだったが、今年4月に国内で「経口中絶薬」が承認されたことに伴い、次回からは人口妊娠中絶全体の件数と合わせ、経口による中絶数の内訳を公表する。
【レポート】売れるフェムテックの開発と販売戦略
フェム系商品・サービスのマーケティング戦略に役立つレポートをご用意しています。売れ行きに課題を感じている/販売スピードを加速させたい/流通量を増やしたい/戦略のPDCAを行いたい事業者様は、ぜひお役立てください。詳細・レポートのお申し込みはこちら。
【編集部おすすめ記事】
■国内初、「飲む中絶薬」承認
■SRHR意識調査、年代で異なる「避妊・中絶」のイメージ(10〜50代女性)
■産婦人科の医療用医薬品の市場912億円へ、婦人科系疾患の啓発・認知拡大などが追い風に
■出生前検査の受検者数は2万639人 30代後半が最多 受けた人・受けなかった人それぞれの本音
■2021年に生まれた体外受精児、過去最多の約7万人 10代〜50歳以上の女性が治療