進む”生理の貧困”対策、政府が無料配布を決定

今月に入り、行政による”生理の貧困”対策が急速に進んでいる。共同通信によると、政府は23日、新型コロナの影響で困窮状態にある女性を支援するため、交付金の拡充を決定。使途に生理用品の無料配布も加えた。

金銭的理由で生理用品を購入できない”生理の貧困”問題の対策として、今月、複数の自治体が次々に生理用品の無料配布を開始した(以下事例)。配布期間や枚数には制限があり一時的ではあるものの、女性の健康問題に特化した自治体の新しい取組みはネット上で大きな話題を集めた。

  • 東京・豊島区:防災備蓄用のナプキンを無償配布(〜3/19日)
  • 東京・多摩市:公立の全小中学校26校で生理用品を希望する女児・生徒に、市の防災備蓄用を無償配布
  • 東京・足立区:ナプキンの無償配布(3/22〜26)
  • 東京・北区:防災備蓄用の生理用品を無償配布(3/25〜4/9)
  • 東京・荒川区:防災備蓄用の生理用品を無償配布(3/26〜在庫が無くなるまで)

生理の貧困について国内で社会的関心が急速に高まり始めたのは、生理の貧困対策に乗り出した国外のニュースが話題になった昨年末あたりから。女性の困窮支援のため、英スコットランドでは無償法案が可決され、ニュージーランドでも女児・生徒への配布が今年6月から始まる。

これらのニュースが報じられたことで、女性のみに生理用品のコストが毎月かかること(さらに30〜40年間!)について疑問を感じる声が上がるようになった。貧困からナプキンを交換できない人の存在も知られるようになり、社会課題としての認識も広がっている。

 

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