子どもの虐待相談件数、過去最多  虐待死の加害者は実母が4割

2022年の子どもの虐待相談件数は21万9170件(速報値)で、32年連続で増加し過去最多を記録したことが、こども家庭庁の調査でわかったこども家庭庁「令和4年度児童虐待相談対応件数」

虐待内容は、「心理的虐待(12万9,484件)」が最多で約6割を占めた。次いで「身体的虐待(5万1,679件)」、「ネグレクト(3万5,556件)」、「性的虐待(2,451件)」。平成23年からの内訳の推移を見ると、特に増加幅が大きいのは心理的虐待で、平成23年比で約11.2万件の増。

 

【出典】こども家庭庁「令和4年度児童虐待相談対応件数」

 

相談経路は「警察等」が51.5%と半数を超え、次いで「近隣知人(11%)」、「家族親戚(8.4%)」、「学校(6.8%)」。地域別では東京都(2万705件)が最多で、大阪府(1万6,036件)、埼玉県(1万5,512件)と続いた。

同庁の他の調査では、2021年に虐待を受けて死亡した子どもは、心中を除くと50人で0歳児が最も多かったこども家庭庁「こども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第19次報告)」。加害者の最多は実母で、4割を占め20人だった。加害の動機は「その他・不明」が8割近く、「しつけのつもり(4%)」、「パートナーへの怒りを子どもに向ける(2%)」,「泣きやまないことにいらだったため(2%)」,「こどもの世話・養育方法がわからない(2%)」「慢性の疾患や障害の苦しみからこどもを救おうという主観的意図(2%)」などだった。

 

 

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