子の成長に伴い父母のネグレクトや喫煙率が上昇、育児をする父親は減少 こども家庭庁
子ども家庭庁は今月15日、2022年の「乳幼児健康診査問診回答状況」を公表した。乳幼児健診の問診時に保護者から得た回答を子ども家庭庁が全国の都道府県から取りまとめたもので、乳幼児が大きくなるにつれ、父母の喫煙率や、体罰・暴言やネグレクトによる子育ての割合が上昇したり、積極的に育児をする父の割合が低下することがわかった。
- 育児期間中の喫煙率
・3~4カ月児の母…3.7%、父…29.9%
・1.6歳児の母…5.6%、父…31%
・3歳児の母…6.8%、父…31.6% - 積極的に育児をしている父親
・3~4カ月児…70.9%
・1.6歳児…68.7%
・3歳児…64.6% - 乳幼児期に体罰や暴言、ネグレクト等をしていない親
・3~4カ月児…94.9%
・1.6歳児…85.4%
・3歳児…71.1% - ゆったりとした気分でこどもと過ごせる時間がある母親
・3~4カ月児…89.5%
・1.6歳児…80.9%
・3歳児…75.9% - かかりつけの医師がいる子ども
・3~4カ月児…79.2%
・3歳児…89.5% - 妊婦の喫煙率…2.1%
- 妊婦の飲酒率…0.9%
- 妊娠中の仕事の継続に対して職場から配慮をされた就労妊婦…90.7%
- 乳幼児揺さぶられ症候群を知っている親…97.5%
- 育てにくさを感じたときに対処できる親…80.1%
- 出産後1カ月時の母乳育児…31.3%
- 妊娠・出産時の助産師や保健師等からの指導に満足している親…84.6%
- マタニティマークを妊娠中に使用したことのある母親…78.8%
乳幼児健診は、母体保護法に基づき1.6歳児と3歳児の乳幼児を対象に実施することが義務付けられており、1.6歳児は11項目、3歳児はその11項目に「眼の病気」と「 耳・鼻・咽頭の病気」が追加される。受診率は、いずれも約95%と高い(厚労省「令和3年度 地域保健・健康増進事業報告の概況」)。
■1.6歳児の健診項目
① 身体発育状況
② 栄養状態
③ 脊柱・胸郭の病気と異常の有無
④ 皮膚の病気の有無
⑤ 歯・口腔の病気と異常の有無
⑥ 四肢運動障害の有無
⑦ 精神発達の状況
⑧ 言語障害の有無
⑨ 予防接種の実施状況
⑩ 育児上問題となる事項
⑪ その他の病気と異常の有無
■3歳児の健診項目
① 身体発育状況
② 栄養状態
③ 脊柱・胸郭の病気と異常の有無
④ 皮膚の病気の有無
⑤ 眼の病気と異常の有無
⑥ 耳・鼻・咽頭の病気と異常の有無
⑦ 歯・口腔の病気と異常の有無
⑧ 四肢運動障害の有無
⑨ 精神発達の状況
⑩ 言語障害の有無
⑪ 予防接種の実施状況
⑫ 育児上問題となる事項
⑬ その他の病気と異常の有無
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