「妊婦のための支援給付」10万円、2025年度に制度化へ こども家庭庁
こども家庭庁は今月、妊産婦への切れ目ない支援のため、10万円相当を給付する「妊婦のための支援給付(仮称)」の2025年の制度化に向け、規定や運用の具体的なイメージを公表した(出産子育て応援交付金の制度化について)。妊産婦などと定期的な面談を行う伴走型相談支援「妊婦等包括相談支援事業(仮称)」も合わせて創設し、一緒に運用を行うことで効果的な支援制度とする。2023年1月から実施されている「出産・子育て応援交付金」事業を制度化するもの。
「妊婦のための支援給付(仮称)」は2回に分けて行う。1回目の給付は、妊娠届出時や伴走型相談支援による初回の面談を行う際に、妊婦が給付申請を行い市町村が認定後、5万円相当を支給する想定。2回目の給付は、出生届出時や3回目の面談時に合わせて、妊産婦が子どもの人数を届け出し、市町村が「子どもの人数×5万円相当」を支給する想定だ。支給形態は各自治体の判断により、現金支給、出産・育児関連商品の商品券の提供、妊婦健診交通費やベビー用品等の費用助成、産後ケア・一時預かりなどの利用料免除など、いずれの方法でも実施可能としている。
伴走型相談支援の「妊婦等包括相談支援事業(仮称)」については、主に妊産婦とその配偶者などを対象に、出産・育児などの見通しを立てるため子育てガイドを一緒に確認するほか、産前・産後サービスの情報提供や相談を受けたり、育児を学ぶ両親学級・育児体験教室などの紹介などを面談を通して行う。具体的な方法については、自治体の取組状況や課題などをまとめる今年度の調査研究結果を踏まえ、来年度、検討を行う予定。
今年6月に閣議決定した「こども未来戦略方針」では「出産・子育て交付金(10万円)」と「伴走型相談支援」の制度化を検討するとしていた。
【編集部おすすめ記事】
■「こども未来戦略方針」決定、少子化対策強化に向けた取り組み要旨
■支援が必要な「特定妊婦」8,327人 10年で約10倍に 厚労省
■2021年の人口妊娠中絶、「15歳未満」125件、「50歳以上」19件
■女性の健康ナショナルセンター開設へ、概算要求25億円
■【出展社募集中!!】第2回 ジェンダード・イノベーションEXPO