医療品・化粧品企業が最重要視する輸出先、中国・ASEANが5割 海外事業の動向 

ジェトロが、「日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査 2024年度」の報告書を公開した。海外進出・貿易・EC・調達・環境への取り組みなどについて、日本企業の動向をまとめたもの。昨年末に調査を実施し、製造業・非製造業3,162社から回答を得た(大企業14.6%、中小企業85.4%。米国による関税措置をめぐり、各社の意識や方針は調査当時の昨年末時点とは異なる可能性がある)

海外進出の動向

3,162社のうち海外に進出している企業は35.1%で、海外拠点の所在国・地域で最も多いのは「中国」で57.4%だった。

■海外拠点の所在国・地域ランキング
1位:中国(57.4%)
2位:タイ(35.6%)
3位:米国(35.1%)
4位:ベトナム(29.2%)
5位:EU(21.8%)
6位:インドネシア(21.8%)
7位:台湾(19.2%)
8位:シンガポール(18.3%)
9位:韓国(15.7%)
10位:インド(14.9%)

今後3年程度の海外進出方針を尋ねた質問では、海外拠点を持つ企業のうち47.9%が「さらに拡大を図る」と回答した。海外拠点を持たない企業においても進出の意向を示しており、40.8%が「今後新たに進出したい」と回答した。

業種別では、すでに海外に進出している「医療品・化粧品」の企業のうち61.1%が「さらに拡大を図る」と回答し、海外拠点を持たない「衣料品・化粧品」の企業の52.8%が「今後新たに進出したい」と回答した。

 

「医療品・化粧品」の企業が最重要視する輸出先ランキング

「今後の最重要輸出先」を聞いた質問では、業種別では「医薬品・化粧品」の企業の回答割合が最も高かったのは中国で約3割、次いでASEANが2割を占めた。

■医療品・化粧品の企業が最重要視する輸出先ランキング
1位:中国(28.9%)
2位:ASEAN(22.2%)
3位:米国(17.8%)
4位:台湾(13.3%)
4位:ベトナム(13.3%)
6位:EU(8.9%)
7位:タイ(6.7%)
8位:シンガポール(2.2%)
8位:インド(2.2%)
8位:香港(2.2%)
11位:インドネシア(0%)

 

「医療品・化粧品」の企業7割が、2025年の海外売上高増を見込む

2025年度の海外売上高について、前年度比で増加を見込むと回答した企業は全体で56.8%で、国内売上高増加を見込む企業より7.8ポイント上回った。業種別では、海外売上高増加を見込むと回答した割合が最も高かったのは「医薬品・化粧品」の企業で69.6%に上った。2位は「飲食料品」の企業で57.2%、3位は「化学」の企業で63.5%だった。

 

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