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放課後デイ、増加ペース加速 保育所は減少幅拡大 厚労省24年調査

厚生労働省は2025年12月、全国の福祉施設や介護事業所の活動状況をまとめた2024年調査の結果を公表した。障がいのある子どもを支援するサービスの急増と、高齢化に伴う住まいの確保が進む一方、少子化を背景に保育所などの減少傾向が鮮明となり、人口構造の変化を反映した社会福祉インフラの現状が浮き彫りになった。

最も顕著な伸びを見せたのが、障がいのある子どもたちが学校終了後や夏休みなどに通い、生活能力向上のための訓練などを受ける「放課後等デイサービス」。事業所数は’23年比7.2%増(1521カ所増)の2万2643カ所となった。前回調査(1160カ所増)を上回る増加幅となり、拡大の勢いが増している。保育所や学校などに専門スタッフが訪問し、障がい児が集団生活に適応できるよう支援する保育所等訪問支援事業も、’23年比20.6%増と高い伸び率を示した。増加の背景には、発達障がいなどの診断を受ける児童の増加に加え、共働き世帯が増える中で、障がいのある子どもを預けながら働きたいという保護者のニーズの高まりがある。地域の中で専門的な支援を受けられる体制整備が急ピッチで進んでいる。

高齢者向けの施設では、民間が運営する有料老人ホーム(サービス付き高齢者向け住宅を除く)が1万8460施設となり、’23年から627施設(3.5%)増加した。特別養護老人ホームなどの公的な施設が減少傾向にある中、介護が必要になっても住み慣れた地域で暮らすための選択肢として、民間の有料老人ホームが受け皿としての役割を拡大させている現状がうかがえる。在宅介護を支えるサービスも堅調だ。ホームヘルパーが自宅を訪問して身体介護や家事援助する居宅介護事業所は2万6485カ所で、’23年比2.0%増となった。

一方で、保育所や認定こども園などの数は2万3511施設となり、’23年と比べて215施設(0.9%)減少した。待機児童対策としてこれまで増え続けてきたが、前回の調査(153施設減)から減少幅が拡大。少子化の進展により利用児童数が減少している地域で、施設の統廃合や休止が進み始めている可能性がある。施設の増減に呼応するように、現場で働く人々の流れにも変化が起きている。障がい児支援のニーズが高まる「放課後等デイサービス」の従事者は13万73人と、’23年から1万人以上(10.8%)増加した。施設数の伸び(7.2%)を上回るペースで増えており、成長分野へ人材が流入している様子が見て取れる。ホームヘルパーなどの「居宅介護」従事者も15万5444人と、’23年から約7400人(5.0%)増加した。

対照的なのが保育の現場だ。保育所等で働く保育士等は35万3943人で、前回の調査(約38万4千人)から約3万人減少した。施設数の減少率(0.9%減)に対し、従事者数の減少率(約8%減)が大きく上回っており、少子化に伴う配置人数の縮小や人材確保難などが背景にあるとみられる。少子化と高齢化という人口動態の変化に合わせ、福祉の現場における人材配置の重心が大きく変わりつつある。

 

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