生活者が求める健康情報は「病院や大企業発信のものではなく…」
Googleコア・アルゴリズムのアップデートが実施された。Googleは検索結果の精度を上げることでユーザー満足度を上げるのが狙いだが、ここ数年間定期的に行われているアップデートでは、一部ユーザーからは「求めている情報にたどり着けなくなった」との不満を招く結果ともなっている。
ここ数年、変動が大きい健康・医学領域
大規模な今回のアップデートは順位変動が大きく、ネガティブなケースでは、検索結果上位に位置していたサイトが大幅に下落、あるいは圏外に飛ぶなどし、大きな影響を受けた。
「検索結果」の精度を常に高め続けることでユーザー満足度を向上させることを目的としているGoogleのアップデートは、これまで定期的に行われており、特にYMYL領域(※)への影響が大きい。(※)Your Money Youre Lifeの略語。健康、医学、金融、法律などの領域を扱うサイトのことを指す
上位に位置するのは、大手企業の情報
ここ数年のアップデートで、健康・医学領域に関する検索結果は軒並み「大手企業(薬品、食、飲料、流通など)の情報」「クリニックが発信する情報」「大手メディアの情報」「研究機関や大学の研究報告」などが上位を占めるようになった。
反対に、健康・医学領域に触れている個人ブログなどは、検索結果には上位に表示されなくなったというのが近年のGoogleアップデートの1つの特徴と言える。
大手企業の情報が、必ずしも求められているわけではない
生活者が、健康・医学に関する情報を求めているときに「アフィリエイトを目的とした低品質なサイト」「信憑性に著しくかけるサイト」「症状悪化につながりかねない適当な情報だけで構成されているサイト」などが、Google検索結果の上位に表示されづらくなったことは喜ばしいことだが、一方で大規模サイトや病院の情報しか表示されなくなったことに不満を持つ生活者もいる。
例えば薬の副作用に悩む患者の場合。副作用に関する説明は製薬企業や病院が運営するサイト、研究機関による研究レポートに書かれてはいるものの、患者が求める情報と一致しないこともしばしばある。副作用の出方は個々の元々の体質、薬の投与量、生活状況、疾患ステージによって異なるからだ。
そこで患者はどんな情報を求めるのかといえば「同じ疾患で治療中の他患者の体験談」が書かれたブログなどだ。「対象疾患の治療を受けたことはないが、学術的には理解している企業の人・専門医師」よりも「実際にその対象疾患に悩み、治療を受けている “同じ立場にいる” 患者」の方が、情報が有益であるケースは多い。
製薬企業や病院、研究機関などが発信する情報は確かに正しいが、生活者たちは必ずしも“正論”だけを求めているわけではない。
生活者が求める健康情報
生活者が健康・医学領域で求めるのは、専門家の話だけでなく、化粧品口コミサイト「@コスメ」のような「個々の体験談・感想」だ。Googleが度々実施するアップデートで、健康・医学領域の個人ブログが上位表示されなくなり、求めている情報にアクセスできなくなった生活者は次のようにTwitterに投稿している。
病気の時は不安で孤独感が出てくるので、経験者を見つけたくて病床で検索しまくる
ってことも経験してるので、医療健康系個人ブログがgoogle検索上位取れないのは悲しいな
病院のHPの情報も信頼性があってありがたいけど、症状については1頁だったりするから#尿膜管遺残症https://t.co/NBzPl7enXj— しお@幸せ者 (@sion1551) September 12, 2018
健康ジャンルはGoogle先生によっておかしくなってしまった
本当に医療現場に還元する事が出来る個人ブログの方はモチベがグッと下がった
個人の医療ブログでも現場に沿って、医療者や患者さんに有益なブログがたくさんある!
Google先生!早いとこお願い致します。
もう先生と呼ばなくなりますよ!
— 薬剤師キクオ|進撃するブロガー (@kikuo1005) September 16, 2018
Googleアルゴリズム変更で
健康・医療関係の検索結果が
なんだか全く魅力無くなってしまった気がします。これなら本を買った方がいい。
ネットに求める情報って
専門性じゃなくて
自分と同じ病気の方とかの
生の声だった気がするんですが…。個人ブログ専門の検索エンジンとか出来ればいいのに。
— あん@簿記2級 (@LukasDecember) August 9, 2018
Googleが、個人ブログより専門家のブログを上位表示するようシステムを変更。
特に健康・医療・病気系で適当な情報が上に来なくなってヤッターと言われてましたが、実際には専門知識ばかりが書かれた意味の分からないブログが上位に出てきて、一般人にはチンプンカンプンなご様子。
— 乳新星の皇子 (@wabisukewww) December 9, 2017
Googleが医療・健康系は上位表示させないから個人ブログはみんな撤退していく。
でも少子高齢化で今の中高年層が高齢化してきて健康の問題は絶対出てくる。
その時に、企業や病院の記事ではない個人の医療・健康のブログ記事の需要が高まる可能性はある。
Googleに依存せず、着々と積み上げていく。— しーたす@健康で豊かな人生を (@generalist_pt) October 20, 2019
一方でソーシャルってほんと強いなと思う。(ポジショントーク)
Google検索(特に健康系)では、個人ブログが検索上位に出てこなくなった。
大企業のメディアや公式ページの情報ではなく、個人の口コミを読みたい人が減ったわけではないので、そういったユーザーはどこにいくのか。#数年先を考える— えだ@売上も自粛中😇 (@edamameoomori) October 16, 2019
他にも健康・病気に関する記事が入っていますが、このジャンルは個人ブログが上位表示しにくいので、できるだけ入れない方がいいかなと思いました😥
個人的には、個人の方が書く健康系の記事もとても役に立つし、上位表示してほしいのですが、Googleが上げてくれないので…😭💦
— このか@すきゅーと🌸節約女子ブロガー (@konoka_sucute) July 31, 2019
Googleの変動で大手メディアが今までよりも検索上位を占めるようになった。
キャンプや釣り、車中泊の記事は大手のクソ浅い内容よりも個人ブログの主観&深い内容が好きだから残念。
個人的にはつまんねぇ検索結果だなと思う。
— アロハ@キャンプと車中泊 (@aloha_cookout) May 7, 2020
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