安心して買い物するために信頼している情報源は何?20~80代で明確な違い

(最終更新:2018年10月29日)
消費者トラブルに合わないよう安心して買い物をするために、消費者は何を「信頼できる情報」として参考にするのだろうか?世代によって「信頼できる情報源」は異なるようだ。(参照:平成29年版  消費者白書 「 第2章 消費者を取り巻く社会経済情勢と消費者意識・行動」)

年代別「参考にしている情報源」

29年版消費者白書(消費者庁)によると、「あなたは、消費者トラブルに遭わないように、どの情報を参考にしていますか」という問いに対して、世代別に次のような結果が出た。なお、「情報」とは次の10項目。

  • テレビ
  • ラジオ
  • 新聞、雑誌、書籍
  • インターネット(SNSを含む)
  • 公的機関の公報誌・チラシ・パンフレット
  • 公共交通機関、公共施設の展示物など
  • 学校の授業
  • 講演会・研修・シンポジウムなど
  • 家族、友人、知人からの情報
  • その他

若者は「ネット」、中高年は「マスメディア」を参考

図表からもわかる通り、年代によって参考にしている情報源に顕著な違いが見られる。インターネットを最大の情報源にしているのはデジタルネイティブ世代に当たる30代・20代のみで、40代以降になると年齢とともにインターネットを参考にしなくなる。各世代ごとのトップ5から特徴を見ていこう。

20代「インターネット」「家族、友人、知人」

  1. インターネット(80.5%)
  2. 家族、友人、知人からの情報(61.2%)
  3. テレビ(58.7%)
  4. 新聞、雑誌、書籍(23.9%)
  5. 公的機関の公報誌・チラシ・パンフレット(12.0%)

 

小さい頃からインターネットに囲まれ、とりわけSNSとともに学生生活を送り常にオンラインで人間関係を構築してきた20代にとって、最大の情報源はやはり「インターネット」や「家族、友人、知人からの情報」だ。「テレビ」よりも「家族、友人、知人の情報」を参考にしているのは唯一20代だけ。

30代「インターネット」「テレビ」

  1. インターネット(78.4%)
  2. テレビ(65.1%)
  3. 家族、友人、知人からの情報(59.8%)
  4. 新聞、雑誌、書籍(29.1%)
  5. 公的機関の公報誌・チラシ・パンフレット(14.2%)

 

20代と同様にデジタルネイティブ世代にあたる30代は、インターネット上での情報収集に抵抗がない。しかし20代のようにSNSを使いこなして育ったわけではなく、インターネットの普及・進化とともに社会人になった世代だ。インターネットもテレビも両方を楽しんできた世代とも言える。その結果が反映されているのだろう、「インターネット」の次に参考にしているのは「テレビ」だ。

40代「インターネット」よりも「テレビ」

  1. テレビ(69.9%)
  2. インターネット(62.3%)
  3. 家族、友人、知人からの情報(58.7%)
  4. 新聞、雑誌、書籍(41.6%)
  5. 公的機関の公報誌・チラシ・パンフレット(17.0%)

 

「インターネット」と「テレビ」が逆転するのが40代。インターネットを積極的に使いネット通販や口コミを参考にするといった消費行動はこの世代でも日常的に見られるが、デジタルネイティブ世代よりも上にあたるこの世代以降では、かつて圧倒的に影響力・信頼力を持っていたテレビを最も参考にしている人が多い。

50代「インターネット」よりもマスメディア

  1. テレビ(72.9%)
  2. 家族、友人、知人からの情報(57.7%)
  3. 新聞、雑誌、書籍(50.8%)
  4. インターネット(43.3%)
  5. 公的機関の公報誌・チラシ・パンフレット(25.8%)

 

50代になるとさらに「インターネット」の順位はさらに落ちて4位に。この世代以降は「新聞、雑誌、書籍」を参考にする人が増えていくのが特徴的。テレビ、新聞、雑誌などのマスメディアによる情報に囲まれながら社会人になった世代であることが関係しているだろう。またこの世代は、新聞購読者数が40代以下の若い世代よりも多いという特徴があり、家庭内には常に新聞がある生活を送っている。それが「新聞、雑誌、書籍」が3位にランクインしている理由の一つと考えられる。インターネットよりもマスメディアを主な情報源としているのが50代の特徴だ。

60代「公的機関の公報誌・チラシ・パンフレット」も重視

  1. テレビ(80.5%)
  2. 新聞、雑誌、書籍(63.0%)
  3. 家族、友人、知人からの情報(57.3%)
  4. 公的機関の公報誌・チラシ・パンフレット(35.7%)
  5. インターネット(19.7%)

 

60代のインターネット利用者は年々増えているが、それでもやはり「信頼度」という点では依然として低いようだ。50代よりもさらに順位は落ち、わずか19.7%ほど。一方、インターネットに代わりこの世代以降で増えるのが「公的機関の公報誌・チラシ・パンフレット」だ。50代と同様にマスメディアを参考にする人が圧倒的に多いが、50代と異なるのは「公的機関の公報誌・チラシ・パンフレット」を「インターネット」よりも重視している点だ。

70代・80代「ラジオ」、情報不足を周囲の人から補完も

  1. テレビ(74.8%)
  2. 家族、友人、知人からの情報(62.6%)
  3. 新聞、雑誌、書籍(56.0%)
  4. 公的機関の公報誌・チラシ・パンフレット(32.1%)
  5. ラジオ

 

70歳以上ではインターネットはほとんど参考にしていない。インターネット利用率が低いことが大きく影響しているだろう。それに代わり「ラジオ」を参考にしている人が増えるのが特徴的だ。「新聞、雑誌、書籍」よりも「家族、友人、知人からの情報」を参考にする人が多いのは、情報リテラシーの問題が関係しているかもしれない。新しい情報に疎くなる分を、周囲の人からの情報で補完している可能性がある。特に健康関連に関しては子・孫からの情報を信用する傾向は、他の年代よりも強く見られる。

世代で異なる情報源を考慮してマーケティングを

時代背景の違いやインターネットの登場で、世代によって消費行動は大きく異なる。信用している参考情報源も異なることを考慮し、世代に合ったマーケティングに取り組みたい。

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